好調狙い馬予想 薮中泰人
夏の小倉と好相性Mナルト!



2週戦に入る小倉競馬のメインは芝2000メートルで争われる小倉記念。昨年の覇者、メイショウナルトが連覇を狙って出走する。

ナルトの競走戦歴はとても派手だ。2ケタ着順の大敗がこれまで9度もある一方で大敗直後に鮮やかな変わり身を見せたりもする。

去勢明け2走目で15→1着の大変身は昨年5月の京都戦だが、今年も15、11着から前走の七夕賞で一変した。テン乗りの田辺が気分よくハナに行かせての逃げ切り。集中力が加われば、こんなに強いのか、というレースでもあった。

集中力が高まるのは、なぜか夏シーズンが多い。それも小倉コースとは特に好相性。2歳時はデビュー戦2着から2戦目勝ち、3歳時も夏の小倉で特別勝ち。昨年も小倉記念をレコードで制し、休養していた2年前を除けば、必ず夏の小倉で結果を残している。

陣営も細かな配慮で今回はレースに挑む。早めに小倉へ輸送、レース当週は小倉で最終調整を行う予定だ。

直前輸送によるデメリットを避けたわけだが、この点にも連覇への強い意欲が伺える。

それもそのはずで、勝てばサマー2000シリーズに大きく前進、チャンピオンの座も見えてくる。

相手筆頭で狙いたいのは差すダコールだ。こちらは常時善戦型で惜しいレースが続いている。9か月ぶりに復帰した今季もメイS3着、七夕賞4着と掲示板を外していない。着止まりに終わっているのは馬場だ。

とにかくパンパンの良馬場が好走の条件。それが、なぜか出走すると雨に祟られるケースが多い。

前走も、騎乗した内田博が「道中でのめり、ダラダラした走りになった。やはり理想はパンパンの良馬場だね」と話している。梅雨明けで好天が続く時期。開幕2週目のスピード馬場なら今度こそ連対突入のシーンがあっていい。あと夏場に強いニューダイナスティ、小倉で重賞勝ちがあるラストインパクトも乗り込んで臨戦態勢は整っている。マークしておきたい馬だ。

今週は新潟でも重賞が組まれている。巻き返しに燃えるアジアエクスプレスが出走予定のレパードSだ。

しかし、関西にも期待馬がいる。アスカノロマンはダートに転じて「3201」とまだ底を見せていない。なかでも2走前のオープン特別ではジャパンダートダービーの覇者、カゼノコとコンマ2秒差の勝負。前走は降級古馬との初対戦だったが、2番手から抜け出す楽勝だった。先行して簡単にバテないタイプ。直線がさほど長くない新潟ダートはマッチする。

(日刊ゲンダイ大阪記者)

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