2014年上半期「テレビ番組出演本数ランキング」で16位(216番組)にランクインした坂上忍(47)。自身の冠番組である深夜番組『坂上忍の成長マン!!』(テレビ朝日系)は10月より日曜夕方に枠移動すると共に、全国ネットへ格上げ。また10月より始まる連続ドラマ『地獄先生ぬ~べ~』のキャストにも名を連ねている。なんとゴールデン枠での連ドラ出演は11年ぶりだそう。まさに我が世の春を謳歌する坂上、不死鳥っぷりを見せつけている真っ最中である。
そんな"時の人"に対し、お笑いコンビ「笑い飯」哲夫(39)が「待った」の声をかけたのは、今年4月のこと。「上方漫才大賞」を受賞した「笑い飯」だったが、授賞式の席上で突如、哲夫が宣戦布告した。
「テレビで坂上忍ばっかり出さないようにする。これが目標ですね。最近出過ぎでしょ、アレ! あの辺をハショらしハショらして、本当に面白い上方芸能をテレビで見せれるように」

標的にされた坂上は、8月30~31日に放送された『24時間テレビ37 愛は地球を救う』(日本テレビ系)の1コーナー「朝まで生しゃべくり007」にゲスト出演。「白黒つけたい人」として哲夫を指名し、坂上批判の急先鋒をスタジオに招き入れた。
「これはシャレにならないですね。本人に来ていただいて、僕を"ハショって"いただければ結構です」と場を温める坂上だったが、呼び込まれた哲夫の表情は明らかに強張り気味。そのテンションのまま、坂上に噛み付いた理由を説明した。
「なんで芸人の僕が出てなくて、俳優の坂上忍さんばっかりバラエティに出てはるんやろう」
「(坂上は)俳優業1:バラエティ9、みたいな感じやと思うんですね。そのバラエティのところを、芸人に譲っていただきたい」
「芸人が出るべきところに俳優の坂上さんが出てはるのはおかしいんじゃないかっていう。僕だけじゃないですね。芸人でもっとテレビ出たい人、いろんなお笑いやりたい人はいてるわけですよ。その辺が出たいのに、何ゆえに坂上さんばっかりが出てるのか。すっごく"ばっかり"ですよ!」

しかし哲夫の熱弁にもかかわらず、芸人も含めた他の共演タレントらは静まり返ってしまう。「スタッフが『坂上さんを出したい!』とオファーしているわけで」(くりぃむしちゅー・上田)、「俺批判と言うより、番組制作批判をしてるわけ?」(坂上)と、哲夫の熱意も届かずじまい。
哲夫のアウェイ感は半端ではなく、空回りを続ける哲夫に坂上が「お前、もうちょっと面白いこと言えよ!」と怒鳴るや、「なんやねん! そのやり方がセコいねん!」と哲夫は激昂。余計、空気を凍らせてしまった。

最後は坂上が哲夫に握手を求めた形で場を収めたが、哲夫に悪いイメージがついてしまったのは事実。8月30日、Twitterにて「たくさんの方々に不快な思いをさしてしまってすみません」と謝罪した哲夫だったが、その3日後の9月2日には「半沢直樹のように現状打破する姿はみんな好きなはずなのに、現実でそれを目の当たりにすると軽蔑したがるネット国民の多さに若干嘆いている」と、明らかに何かがあったようなつぶやきを。
"軽蔑したがるネット国民"の声を検索してみると「芸人俳優関係なく、これが実力と努力の差」、「何でテレビに出てないかというと、面白くないから」、「芸人なのに俳優に笑いで負けてる」。
なるほど、辛辣な意見は確かに数多い。

この一悶着をテレビ的な喧嘩で着地させようとしていた節が、坂上の様子から垣間見れないことも実はない。哲夫も哲夫で自身の意見を高らかに発信し、ラリーを試みた。しかし痛々しさゆえ、球を返すこと自体憚られてしまう。何しろ、明らかにテンパってるし……。
プロレスなのか、ガチなのか? 疑心暗鬼のまま事は進み、結果的にとんでもないところに着地してしまった今回。1999年に新日本プロレスで勃発した「1.4事変」(小川直也vs橋本真也)と、シチュエーション的に酷似している。

(寺西ジャジューカ)

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