フジテレビの開局55周年記念番組として制作され、この夏から放送が始まったテレビドラマ『若者たち2014』。早くに両親を亡くした5人兄弟による涙と笑いの群像劇を、妻夫木聡、瑛太、吉岡秀隆、長澤まさみなどの豪華キャストが演じるということで、当初はヒットが期待されていた。

しかしフタを開けてみれば初回視聴率は12.7%と少々期待はずれな幕開けとなる。それどころか回を重ねるごとに数字は下り坂となり、とうとう先月には6%台まで下落してしまった。世間では「『若者たち』というタイトルにも関わらず、若者は一切見てないのではないか?」との声も上がっていたほどだ。

しかし第7話になると放送開始後、初めて視聴率が上昇し、7.3%を記録。その理由は一説によると第6話での長澤まさみが披露した歌声が予想外に秀逸だったため、それが口コミで広がり一部の視聴者を引き戻したのではないかともいわれている。というのも、8月27日の放送において、長澤まさみが洋楽であるリサ・ローブのステイを弾き語りするシーンが流れたのだが、その発音や歌唱力はとても素人とは思えないほどの表現力で、多くの視聴者を驚かせた。過去にドラマ版『セーラー服と機関銃』の主題歌で彼女の歌唱力は一部のファンには知られていたものの、今回の放送でより多くの人に広まることとなったわけである。


長澤まさみが歌うシーンはYoutubeにもアップされ、その動画の再生回数は80万回を超えている。リサ・ローブ 本人のtwitterでもこの動画が紹介された。

また現在、ネット上では森山直太朗が歌う主題歌『若者たち』の歌ってみた動画が幅広い世代から注目を集め、拡散中だ。高校生合唱団、レコード会社スタッフ80名、森山の親友・綾小路翔など様々な人が動画をアップしている。この勢いに乗って長澤まさみも、歌ってみた動画で弾き語りを披露すれば、さらに大きな話題となることだろう。ドラマではミュージシャンの夢に破れ、農家で働く役を演じている長澤まさみ。だが歌唱力が話題となっている今、現実では本格的な歌手デビューも夢ではないはず。近い将来、彼女が世界の中心で歌を叫ぶ日がやってくるかもしれない。

(文・柴田慕伊)

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