日本中の注目を集めた今年のテニス全米オープン。その中心にいたのはもちろん、錦織圭( 24)だ。

「テニス界のビッグタイトルである4大大会において、日本人がシングルスで決勝に進んだのは男女を通じて、これが初。9月6日の準決勝では、世界ランク1位のクロアチアのノバク・ジョコビッチを破る大金星を挙げました。4大大会7度の優勝を誇り、世界最高のプレーヤーとも称されるジョコビッチとの試合は、まさに激闘。1セットずつを奪い合った第3セット、劣勢を跳ね返してタイブレークに持ち込み、流れをつかみました」(民放スポーツ局記者)

9月8日に行われた決勝では、クロアチアのマリン・チリッチ(25)に惜しくも敗れたが、準優勝は間違いなく歴史的な快挙だ。

「その陰には、錦織自らが昨年末、コーチに招聘したマイケル・チャンの存在があります。チャンは史上最年少の17歳3か月で全仏を制した元天才プレーヤー。175センチとテニス界では小柄ですが、相手の球を延々と拾い続ける粘り強さが、彼の強みでした」(日本テニス協会関係者)

現在のテニス界は、19 0センチ前後の長身から強烈なサーブを放つパワーと、小技も利く器用さを兼ね備えた"ハイブリッドスタイル"が全盛。アジア人は体格面とパワーでハンディを抱えることになる。

「錦織も178センチと小柄ですが、チャンの指導により、その壁を越えつつあります。現役時代、パワーに対抗するために考え抜いた技術を伝授しているわけです。ただ、練習はコートを前後左右に走り回らせるため、とにかく地味でキツい。錦織も辛そうな顔をしてますよ(笑)」(前同)

それでも、同じく体格のハンディを乗り越えて世界のトップに立った男の教えは、的確だったようだ。

「フィジカル面の成長ポイントは2つあって、5時間にも及ぶフルセットを戦い抜くスタミナと、サーブ技術の飛躍的な向上でしょう。ただ、一番の成長はメンタル面です。錦織は神経が細いところがあって、大きな試合の前には胃痛や腹痛に悩まされていました。チャンは、そんな彼の心の弱さを見抜き、"勝つための闘争心"を植えつけました。全米オープンでは決勝前夜に眠れないなど、最後にその弱さが出てしまったそうなので、今後の課題です」(テニスライター)

一躍、"世界のK(圭)"となった錦織だけに、今や"稼ぎ"もトッププレーヤー並みに急上昇。世界的人気スポーツのテニスは賞金が高く、錦織も今大会参戦前の時点で、今年すでに約2億円を獲得していた。

「本当にすごいのはスポンサー契約ですよ。錦織は日清食品の所属。それ以外にユニクロ、ウィルソン、タグ・ホイヤー、デルタ航空、ウイダーなど、8社と契約しています。全米オープンでも、ユニクロ製のウェアには、各社のワッペンが貼られていました。今、新たに契約を望む会社が殺到中です。世界で活躍する選手ですから、グローバルにビジネスを展開する企業には最高の広告塔ですよ」(広告代理店幹部)

スイスのロジャー・フェデラー(33)ら世界のトッププレーヤーは、数十社と数億円単位でスポンサー契約を結んでいるという。

「現在の錦織なら、1社数億円は堅いでしょう。11年1月からアディダスと契約していたウェアを、ユニクロとの5年契約に切り替えていますが、今回、同社は1億円の特別ボーナスの支給を決めています。世界ランクトップ10入りも果たし、さらなるボーナスがスポンサー各社から支払われるのは確実。加えて今後、新規契約やCM出演もどんどん加わりますから、ヤンキースの田中将大の年俸(約22億円)を軽く超え、50億円もありえますよ」(前同)

年収50億円!安月給を嘆く庶民には、つい、ひがみたくもなる額だが……。

「それを言うなら、卓球の福原愛(25)ですよ。両選手は08年の北京五輪の選手村で出会い、交際が発覚。その後、2人はスレ違いで別れたそうですが、錦織は現在、元新体操選手の坪井保奈美さんと婚約中です。玉の輿に乗りそびれた愛ちゃんは今頃、"失敗した!"と歯噛みしているでしょう(笑)」(女性誌記者)

逃した魚は大きかった!?

本日の新着記事を読む