イギリスのメディア「metro.co.uk」が伝えたところによると、中国有数の名門である国立武漢大学の医学部生だったゼン・ガンさん(2012年2月=当時23歳)がドナーとして、同大学の不妊治療研究施設に精子を提供する際、個室の中で心臓発作を起こし、早世していたことが分かった。

ゼンさんは勉学に勤しむ真面目な学生で、国立武漢大学は中国・湖北省武漢市にあり、イギリスのタイムズ紙が毎年発表する「世界大学ランキング」の2013年度版において、中国の大学の中で国内10位、アジア58位(国内1位は北京大学、アジア1位は東京大学)に位置づけされている。

医学生であるゼンさんは亡くなる前、1週間で4度の精子提供を行っていたという。精子バンクではガラス瓶やストロー容器などを渡され、アダルト本やDVDなどが完備された個室で自慰行為にて精子を出す。

個室は自慰行為に集中しやすいように、人の気配は極力感じないようになっている。そのため、部屋から出てこないことを不審に思ったスタッフが駆け付けた時には、すでに手遅れであった。

医師の卵という将来有望な息子を亡くした遺族は、大学側に訴えを起こした。一審では、大学が遺族に対し、日本円で471万円相当の賠償金支払うよう命じたが、これを不服とした両親は、再度提訴し二審においては1億7500万円を大学に要求。
裁判では、研究室からの強要が争点となったが、裁判所は「本人の意思だった」とし、遺族の主張を棄却している。

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