好調狙い馬予想 薮中泰人
サトノアラジンが上昇一途!



GⅠのトライアル戦が続く今開催の阪神だが、今週は菊花賞の前哨戦、神戸新聞杯。

ダービー馬、ワンアンドオンリーが始動する。

放牧先の大山ヒルズから栗東に帰厩したのが8月21日。

以後、順調に調教を消化している。

初時計は8月27日の坂路59秒7だが、31日に57秒4、9月3日に54秒9と週を追って攻め、トーンを上げてきた。

2週前追い切りの10日は初の併走調教。古馬相手に先行する形だったが、同時入線で52秒9- 12秒7の時計が出た。

帰厩時の馬体重は504キロあったと聞くが(ダービー時は482キロ)、筋肉質タイプだし、決して太くは見せない。

フットワークも春以上にバランスがとれた走りで、完歩も大きくなった。

いい形で始動戦に向かえそうだが、少し気になるのは、これまで在厩調教が常で、初めて放牧を挟んでの仕上げ、出走になる点だ。

レースで反応の違いとなって現れるようだと、取りこぼすシーンも考えられる。

馬券の中心に据えたいのはサトノアラジンだ。

期待ほど動けなかった春シーズンだが、夏場に中京、小倉で連勝。それも2馬身半、3馬身と楽勝に次ぐ楽勝だ。

良血、素質馬がゴロゴロいる池江厩舎にあって世代一と評された馬がやっと本格化してきた。

全姉のラキシスも昨秋、2連勝のあとエリザベス女王杯2着と上り詰めたが、大きな期待がかかる今秋だろう。前走後の初時計は9月11日のCWコース、6F 88秒6- 12秒6だが、走りが実に前向きで、上がり馬の勢いを感じさせる。

ブランク明けの馬が多いメンバーだから、大きなアドバンテージにもなるだろう。

同じ池江厩舎のトーセンスターダムもここからの始動。ダービーで内ラチに激突。調教再審査を課せられたが、9月10日のEコース追いでそれも無事にパス。

馬体に太さを感じさせないし、春より落ち着きがあるのもいい。

あと動きが豪快なのはヴォルシェーブ。9月10日のCW追いは6F79秒2の好時計が出た。

体にたくましさが出て、この相手でも好勝負に持ち込みそうだ。

新潟では古馬のGⅢオールカマーが行われる。狙いはラキシスだ。春シーズンは京都記念で0秒3差4着、中日新聞杯ハナ差2着と牡馬相手にも好戦したが、前走のヴィクトリアMが15着の大敗。

マイル戦も不向きだったが、馬体を12キロ減らしたのも敗因に挙げられる。

立て直した中間は馬体が回復し、キビキビした動きも披露。今週は姉弟が東西で激走、馬券になる。

(日刊ゲンダイ大阪記者)

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