「広島は、9月2日からの首位・巨人との3連戦に、1ゲーム差の2位で挑むも、3連敗。4ゲームに広がった差を縮められないまま、ラストチャンスとも言える15日からの直接対決を迎えました」(夕刊紙記者)

だが、結果は広島の1勝2敗。23年ぶりのリーグ優勝は、幻となりつつある。

「それでも、広島の緊張感は途切れていません。シーズンは2位通過でOK。むしろ、この最後の3連戦を"クライマックス・シリーズ(CS)に向けた予行演習"としていた節すらあります」(広島番記者)

昨年、広島は17年ぶりにAクラス入りし、初めてのCS出場を果たした。

「CSは1試合あたり1億円単位の収入が見込める。しかもホームチームの総取り。球団経営が独立採算制の"雑草軍団"としては、是が非でも2位でCSに出場し、3戦2勝制のファーストステージを制し、ファイナルステージで王者・巨人を倒す。これが目下、広島の目標です」(前同)

ファイナルステージ(6戦4勝制)はリーグ優勝チームが有利にできている。

すでに1勝が与えられているうえ、ファーストステージから中1日しかなく、勝ち上がってきたチームは先発のやり繰りに苦しめられるからだ。

だが、広島には"秘策"がある。

「15日の巨人戦で勝利投手となった前田健太(26)は"腕がちぎれてもいいくらいの気持ちで投げる"と、お立ち台で"CSで中4日登板"の覚悟を口にしました」(前出・夕刊紙記者)

投手陣を支えるのは、絶対的エースの不屈の闘志だけではない。

「7月に契約を結んだばかりの元大リーグ・ホワイトソックスのヒース(29)を、CSでは先発ローテの2番手に大抜擢するようです。巨人戦初登板となった17日の試合では、5安打5失点を喫しましたが、それまで4試合はナックルカーブを武器に、防御率は驚異の0・37。球持ちもいいので、バッターはタイミングを取るのに苦労していますからね」(スポーツ紙記者)

そんな投手陣以上に巨人を苦しめそうなのが、昨年の秋季キャンプで実力が評価され入団したロサリオ25)の存在だ。

「2日はサイクル安打を達成。15、16日と連続の先制タイムリー、17日にも打点を挙げたことからわかるとおり、巨人戦に滅法強く、打率4割3分以上の5本塁打。二軍に降格していたエルドレッドもこの3連戦で一軍に復帰、CSではダブル巨人キラーとして立ちはだかるでしょう」(前同)

投打の新戦力がCS制覇の鍵となるか?

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