かつて中世ヨーロッパで多く行われていた残酷な魔女狩りだが、なんと現在も各地で行われているというから驚く。特にアフリカ東部のタンザニアでは魔女狩り事件が頻繁に起ここっており、今月17日にも性的能力が落ちるよう呪いをかけられたとして、男数人が女性2人を惨殺するというむごい事件が起きた。

殺害されたのは80代の女性と45歳の娘の母娘。この母娘のせいでインポになったと思い込んだ村人の1人が指示したと疑われており、男たちは母娘の喉を掻き切ったあと、体をメッタ刺しにしたという。また自分の母親に毒を盛ったと、母娘を非難していた男も逮捕された。

魔法や黒魔術信仰が多くの地域で残っているタンザニアでは、魔女狩りと称した女性の殺人が多く、現地の人権団体「法的権利と人権センター」によれば、毎年約500人が魔女狩りの被害に遭っているという。犠牲者の多くは高齢の女性で、目が充血しているため、魔女とされることが多い。魔女は赤い目をしていると信じられているためであるが、充血の原因は料理用の燃料である牛ふんによるものだ。当然ながら彼女たちは魔女でもなんでもない。このことに関してさまざまな方面から批判は多いが、不妊や貧困、商売の失敗、凶作や地震にいたるまで、悪いことは魔女の行なう魔術が原因と地元住民の多くは深く信じ込んでおり、彼の地での悲劇はいまだ続いている。

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