好調狙い馬予想 薮中泰人
秋になって気合い乗りが一変メイショウマンボが復活する


メイショウマンボの2週前追い切りに注目したい。

この時点でのジョッキー騎乗は今年の仕上げでは珍しいのだが、主戦・武幸でCWの6F追い。82秒6-3F38秒3、そして強調すべきはラスト1Fだ。右ムチが一発入って11秒6の鋭さ。ゴール板を過ぎても、なお追っていた。ムチも入る異例の追い切りは馬自身に活を入れたもの。秋初戦のふがいない内容に主戦自ら気合いをつけた。

もちろん、この時点でこれだけ追えたのは、春のように馬体が萎んでいないから。この追い切りで気持ちの乗りも違ってくるだろう。マンボは昨年、GⅠを3つ勝ったが、今年の4戦はVマイルで連対が一度あるだけ。牡馬が混じった3戦は大敗続きだ。春はフケ状態にも悩まされたと聞くが、本質的に牡馬が混じると走りきれないタイプかもしれない。春のVマイルより数段いいデキの今秋、牝馬限定戦で大きく変わる。

相手本線は角居勢。筆頭は距離延長に疑問符がつくディアデラマドレよりラキシスだ。京都2200メートルの舞台がぴったりで、春のような馬体細化がない。前走のオールカマー2着のあともプール調教から始めて10月26日に坂路で56秒2、3日後の29日にはCWの併走追いと活発。重賞未勝利馬のGⅠ制覇が今秋のトレンドになっており、ラキシスにもその可能性がある。あと、デニムアンドルビーも使ってくるなら当然、重い印はいる。

問題は3歳馬の取捨。秋華賞を制したショウナンパンドラは順調だが、上積みの点でどうか。ヌーヴォレコルトもJCから女王杯に矛先(ほこさき)を変えたが、仕上げ面で誤算が生じないか。直前までチェックが必要。評価は、ともに押さえとする。

穴の▲はフーラブライド。前走は体が良すぎて動けなかったが、この中間は体が締まってきた。変わり身が怖い。あと、Vマイルの覇者・ヴィルシーナは前哨戦を使えず苦しいとみた。


(日刊ゲンダイ大阪記者)

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