Vol.4 今注目、AGA治療ってどんなことをするの? 専門医に聞いてみたの画像
Vol.4 今注目、AGA治療ってどんなことをするの? 専門医に聞いてみたの画像

男性の薄毛をさまざまな角度から考えてきた当コーナー。午後9時に髪を引っ張るといいとか、ワカメを大量に摂るといいとか、イマイチ医学的根拠に欠ける説が巷に溢れかえっていることがわかった。そんな中、今回はきちんとした医師の処方による発毛メソッドをご紹介しよう。

その 名は「AGA治療」。れっきとした医療行為で、アメリカではすでに定番の薄毛治療なのだが、日本では医療としては未認可のため、一般にはあまり知られていないものだ。

アメリカでは、30-50代の薄毛は、ホルモンバランスが崩れてしまったことによる脱毛、という「病気」だとされている。今回は全国に支店を展開する『AGA発毛再生外来・ヒルズタワークリニック』への取材を元に、「AGA治療」とは何なのか、どういうことをするのか、見ていくことにしよう。

人間の髪の毛の成長には、発毛期・安定期・脱毛&休止期の3つのサイクルある。サイクルは髪の毛一本一本で違うため、常に髪の毛は抜けては生えしているのだが、薄毛になる人はこのサイクルがそもそも早いのだとか。

30代中盤になると、髪の成長サイクルがどんどん短くなる上に、ホルモンバランスが崩れ、抜けた髪が生えずに休止したままになる人も出てくるという。この休止状態が長く続くと、いわゆる「薄毛」になるというわけだ。この髪の毛の休止状態を、元の発毛サイクルに戻そうというのが、AGA治療なのだ。

ホルモンバランスを崩す原因物質は、実は男なら誰しも持っている男性ホルモン=「テストステロン」だ。テストステロンは普段は何もしないが、髪の毛の根本の細胞にある酵素の一種(5αリダクターゼ)と結合してしまうと厄介モノになる。この酵素の一種と結合したテストステロンは、DHT(ジヒドロテストステロン)という悪玉男性ホルモンに変化。これが増えれば増えるほど、発毛を抑制してしまうという。つまり、髪はただただ抜けるだけになってしまうのだ。

この酵素の一種を抑制し、さらに本来の状態から髪の毛そのものも増やそうというのが、「AGA治療」なのだ。

さて、具体的な治療方法だが、ヒルズタワークリニックでは、ふたつ方法を併用している。ひとつは飲み薬の処方。もうひとつは頭髪への「成長因子」の注入だ。

まず飲み薬だが、これは2種類ある。「フィナステルド」と「ミノキシジル」だ。フィナステルドは、当初、前立腺肥大の薬として開発されたものであり、前述の酵素の一種を抑える働きがある。「ミノキシジル」は、もともと血管を拡張させる薬で、発毛薬として、日本では大正製薬から「リアップ」が市販されている。

投薬に際しては、ヒルズタワークリニックでは細かな血液検査を常に実施しているという。DHTが抑えられているか、肝機能、腎機能に障害が出ていないかどうかを毎回きちんと調べるので、飲むほうは安心だ。

次に頭髪への直接療法だが、これは細い針のたくさん付いたスタンプのような専用手術器具で、頭髪の成長因子を頭皮に注入していくというもの。クリーム状の麻酔を頭皮に塗ってから施術するため、痛みはほとんどないという。麻酔から施術終了まで、合計1時間ほどで終わるので、出勤の前や帰りに立ち寄れるのがいい。

さて、その効果のほどはというと…。

先だってから当・日刊大衆編集部の編集長が、ヒルズタワークリニックでAGA治療を自腹で施した。開始二ヶ月、計4回の施術で毛の密集度が高くなり、開始4ヶ月でかなりフサフサになっているのが写真でも確認できる。

変化

編集長は生活習慣の改善や頭皮を清潔にすることなど、投薬や施術以外でも気を使ったのは事実。ただ、この効果は正直、当編集部員一同もオドロキ。施術前は細く頼りない髪の毛が太く濃くなり、最近は美容室通いも始めたという編集長。薄毛の編集長から、フツーの編集長になってしまった(笑)。

「AGA治療は、保険外のため一回の費用が高額で、私の場合、月2回の治療を選択したので、その2倍。さらに、髪の成長を促すひと月分の薬のセットが月に数万円。さらに、治療の目安は3カ月〜6カ月。周囲が完全に気付くぐらい生えるまでには『おそらく6カ月はかかります』とのことだったので、総額でなかなかの金額になりました。ただ、いままで私がハゲで思い悩んできた時間や、生え際や頭頂部に浴びせられてきた冷ややかな視線を思えば、それくらいの出費など安いくらいもの。悩んでいた時期がアホみたいですね〜。早くやっておけば人生の時間を無駄にせずにすんだのに(笑)」

と、編集長。

もちろん個人差があるのは当然で、編集長より早く発毛する人もいれば、もっと掛かる人もいるだろう。ただ、少しでも興味のある方は、まずは今回取材したヒルズタワークリニックに、問い合わせだけでもしてみるといい。この記事以上に解り易い説明をしてくれるはずだ。

本日の新着記事を読む