14年1月の初土俵からわずか1年で関脇まで"超特急"昇進を果たしたモンゴル出身の力士・逸ノ城(21)。11日から始まる初場所では、この192センチ、200キロの怪物力士が、大いに注目されている。

「何がすごいって、その出世の早さですよ。昨年の秋場所では、前頭10枚目ながら2大関1横綱を撃破。何より関係者を驚かせたのは、横綱・鶴竜を見事なはたき込みで破ったこと。初土俵から5場所目で横綱からの金星を挙げたのは、これまでの7場所(武双山)を上回る最速記録です」(スポーツ紙相撲記者)

惜しくも賜杯には届かなったが、千秋楽まで白鵬と優勝争いを繰り広げ、13勝2敗の好成績を残した。

この好成績を受け、九州場所では一気に西の関脇に昇進。幕下付け出しデビューから5場所での新三役もまた、昭和歴代1位のスピード記録だった。

ただ、「逸ノ城の所属する湊部屋は弱小部屋。親方は元前頭二枚目の湊富士で、十両以上の関取は、部屋に彼一人のみ。練習相手や相談相手の不足は否めない」(前同)
と、大きなハンデを抱えているようにも思えるが、逸ノ城には強力な"応援団"がいるという。
「モンゴル人力士の大先輩・朝青龍が、逸ノ城に目をかけ、かわいがっているんです。昨年ツイッターでは"このガキ(逸ノ城)、横綱になるよ"と絶賛してました」(相撲協会関係者)

しかも、取り組みをテレビでチェックしては、その夜に携帯電話で直接アドバイスを送っているという。
「"なぜ、あそこで上手を取らせるんだ"など、かなり具体的にアドバイスをしているそうです」(前同)

その朝青龍だが、お気に入りの逸ノ城に、こんな密命を下しているという。
「"人気先行の遠藤に負けるな!"とハッパをかけているんです。その具体的な秘策として、(1)立ち合いの駆け引きに巻き込まれるな (2)(逸ノ城は)腰が高いから、内側に潜り込ませるな (3)得意の左上手を掴んで派手にブン投げろ、の3つを伝えたといいます」(前同)

確かに遠藤は、学生相撲出身で、立ち合いのタイミングをずらすなど、細かな技術が巧みとされる。
「朝青龍は、そうした小賢しい相撲をパワーで圧倒して力の差を見せつけろ、と言っているんです」(前同)

すでにモンゴルに住む逸ノ城の両親にも面会済みの朝青龍。信頼関係で結ばれる"モンゴル師弟"だが、あの悪童ぶりだけは見習わないほうがいいかも!?

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