話すぶんには問題なくても、文字にすると間違えてしまう。そんな言葉の代表例が「袖すりあうも"たしょう"の縁」。「多少」と書いてしまう人が多いようです。
正しくは「他生」または「多生」。
仏教用語で、現世ではない前世や来世のことです。何事も前世や来世の因縁なのだから、わずかな関わり合いも大切にすべきだという気持ちが込められているのでしょう。

また、言い出した者から行動すべしとか、どんな大計画も手近なところからスタートさせるという意味の「カイより始めよ」。このカイを「魁」と書く人がいます。魁には首領とか真っ先の意味がありますから、なんとなく合っているような気になりますが、正解は「隗」。人名です。

中国の戦国時代、賢者を招きたいと考えていた王に対し、郭隗(かくかい)という人が「まずは私のような、つまらない者を優遇しなさい。そうすれば賢者は自然と集まります」と言ったことが由来とされています。
「ノルかソルかの大バクチ」の「ノル」も間違いが目立ちます。つい「乗る」と書いてしまいそうですが、これは不正解。正しいノルは?

(1)載る
(2)伸る
(3)野る


答え :(2)

出題:浜川卓也

本日の新着記事を読む