好調狙い馬予想 薮中泰人
今年の"カギ"は力のいる馬場レッツゴードンキに適性あり


今年の桜花賞は馬場が明暗を分けるかもしれない。雨続きの開催で、スタミナがいるタフな馬場状態になっているからだ。
開催5週終了時点でマイル戦は9レース行われたが、上がり3Fのタイムを見ると34秒7が最速。あとはスローペースでも35秒を切れていない。ディープ産駒が4連覇している桜花賞だが、切れ味を殺される舞台設定が足カセになる可能性はある。ひと雨くれば、それこそスタミナ戦の度合いが強まるだろう。

晴雨兼用で馬券の軸に推すのは、レッツゴードンキだ。洋芝の札幌でデビュー勝ちし、札幌2歳Sでもブライトエンブレムの3着に好走。力のいる舞台を少しも苦にしていない。
今年の初戦が前走のチューリップ賞。当日は雨で重い馬場状態、レースも3角でハナに立つ、きつい展開だったが、それでも直線は押し切り態勢を作っている。0秒3差の3着は本番に直結するだろう。

変わり身材料も多い。昨秋の牝馬重賞、GⅠで連続2着に泣いたが、敗因になっていた折り合いの悪さが前走では軽減されていたこと。レース後も変なテンションの上がりがない。ひと叩きして体も引き締まってきた。内側からせり出す筋肉の張りを見ると、今回は中身もできてきた印象だ。だからだろう、3月22日に56秒1のあと、2週前追い切りの26日は同じ坂路で53秒1-12秒2と早くも攻め込める態勢を作っている。

東高西低ムードの今年だが、馬場を味方にレッツゴードンキが西の救世主になる可能性は十分である。ライバルは関東馬だが、現実に重い馬場をこなしたココロノアイを○評価。すでに栗東入りしていて、26日の坂路で57秒9をマーク。環境変化にも動じず、スムーズな動きだった。

▲ルージュバックは阪神マイルを未経験だが、傑出した能力でこなす可能性はもちろんある。○と同じステイゴールド産駒のキャットコインが★。


(日刊ゲンダイ大阪記者)

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