3月18日、アメリカ・コロラド州でとんでもない事件が起こった。26歳の妊婦を刃物で切りつけ、胎児を奪ったとして34歳の女が逮捕されたのだ。

通報を受けた警察が駆けつけると、妊婦が腹部を切られて倒れているのを発見。7カ月の胎児はすでに腹から強奪された後だったという。

妊婦のミッシェル・ウィルキンスさんに対する殺人未遂などの疑いで逮捕されたのは、ダイネル・レーン容疑者。ネットに「子供服を売る」と投稿し、それを見たウィルキンスさんが服を買うためにレーン容疑者宅を訪れたところ、いきなり刃物で切りつけて、腹部から胎児を取り出したというから恐ろしい。まるでホラー映画である。

レーン容疑者はその後、奪った胎児を抱えて病院に行き、自分が流産したとする診察を求めたという。実はその数カ月前、レーン容疑者は夫に自分が妊娠したと嘘をついており、この事件はその嘘を突き通すために仕掛けた計画的な犯行だったと思われる。

お腹を切り裂かれたウィルキンスさんは重傷を負ったものの、幸い命に別状はなかった。しかし胎児はその後、死亡が確認されている。

そしてこの事件、地元検察は殺人未遂などの8つの罪でレーン容疑者を訴追したが、殺人罪の適用は結局見送られることになった。これは、コロラド州の法律では、胎児が母体の外で生存していたことを証明しない限り、殺人罪が適用されないため。今回の事件では、検視で生存していたことを示す兆候が見つからなかった、というわけである。

これほどの事件を引き起こしても殺人罪で訴追できないとは……もしかすると、これが一番のホラー要素かもしれない。

本日の新着記事を読む