最近、さまざまなメディアで「ロコモティブシンドローム」という言葉が取り上げられ、40代を中心に話題になっている。ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)とは訳せば運動器症候群となり、具体的には運動器の障害や衰えで、上手く歩くことができなくなる状態のことを指す。

年を取れば自然に足腰も弱るんだからそんな騒ぐこともないだろう、と思う人もいるだろうが、実はこれ、かなり深刻な問題をはらんでいるのだ。実は死因に結びつく生活習慣で最も多いのが、運動不足。運動しないことにより体力が落ち、それにともない内臓機能も低下。じょじょに体全体が弱ってさまざまな病気を引き起こす原因になるのだ。危険なイメージのある喫煙や高血圧よりも、運動不足がもとで亡くなる人のほうが、はるかに多いのである。

自分はまだ若いから関係ない、なんて思わないでほしい。ロコモの兆候は、体力が落ち始め運動を余りしなくなる30代から、すでにあらわれ始めるのだ。特にメタボの人は要注意。最近体重が増えて階段を昇るのが辛くなったとしたら、それはもうロコモの疑いがある。以下にロコモ症候群のチェックリストを書きだすので、チェックしてみよう。

1:片足立ちで靴下が履けない
2:家の中でつまずいたり滑ったりする
3:階段を昇るのに手すりを使ってしまう
4:横断歩道を青信号で渡りきれない
5:15分以上続けて歩けない
6:2kg(1lの牛乳パック2個)程度の買い物をして持ち帰るのがツラい
7:布団の上げ下ろしをするとしんどい


いかがだろうか? もし1つでも当てはまるようなら、すでにロコモである可能性が高いので、ぜひ予防に励んでほしい。予防といってもごく簡単な運動だ。例えば歩行を30分・ストレッチを10分・家の掃除を20分といった具合だ。これを毎日続けるだけでも、かなりの改善が見られるので、ぜひ取り組んでみてはいかがだろうか。

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