第二次世界大戦中の1942年。イギリスの蒸気客船『シティ・オブ・カイロ号』は、インドのムンバイからイギリスへの航海中、ナチスドイツの潜水艦Uボートに攻撃され、南大西洋の深海に沈没した。

同船には296人に及ぶ民間人が乗船しており、その多くが救命ボートで脱出したが、漂流中に100人を超える尊い命が失われるという悲劇となった。

また、この船にはインドのルピー銀貨約100t(現在のレートで約60億円!)が積み込まれており、その膨大な損失も人々の記憶に深く刻まれた。

この悲劇から70数年。深海探査会社ディープ・オーシャン・サーチ社はイギリス財務省と契約を結び、水深5150mもの深海に眠る『シティ・オブ・カイロ号』の探索に当たった。

そして、麻袋に納められた数十tもの銀貨を引き揚げることに成功し、世界を驚かせたのだ! これほどの深さからの引き揚げは、これまで誰も成しえなかった世界記録だった。

なお、銀貨はすでに販売されており、売り上げの一部がディープ・オーシャン・サーチ社に支払われたという。

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