橋本徹 政界引退の裏には「大阪市民の反乱」があった!の画像
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わずか1万票の差で政治家生命を絶たれた橋下徹大阪市長(45)。その敗因について、維新の会の内部ではこんな声が大勢だ。
「70代以上の有権者の大半が反対票を投じたことが主な敗因と考えています。投票に行かない若い有権者は賛成で、投票に行く高齢者は反対でしたからね」(大阪維新の会関係者)

だが、一部では、この"言い訳"は「橋下さんが政治家に復帰するための"最初の布石"だ」(在阪全国紙記者)という声もある。

「橋下さんはまだ45歳。一度政界を引退して10年後に返り咲いても55歳。そのときには反対票を投じた高齢者層は減り、逆に橋下支持の若い層が選挙に行くようになりますから」(同記者)

大阪では早くも"橋下復権"に向けて大きく舵が切られている格好だが、永田町住民たちの見方は違う。日本維新の会の関係者がこう語る。
「橋下さんの敗因は"負けたら政治家を辞める"と言ったことに尽きます。結局、自分の人気を背景に有権者に脅しをかけた。このパフォーマンス手法、当初こそ有権者に響きましたが、7年経って飽きられていました。それをわからずに躍起になって同じ手法を繰り返した。その最初の躓(つまづ)きが上西小百合議員(32)への"辞職恫喝"でした」

日本維新の会から昨年12月の総選挙に出馬。比例代表で当選した上西議員は、『週刊文春』3月13日発売号で本会議を欠席して私的な旅行をしていたと報じられ、それを知った橋下市長が辞職を勧告したのだ。
「最初の記事は上西氏の選挙区のライバル候補陣営が撒いたとされる怪文書について報じたものだっただけに、党も彼女に同情的でした」(同関係者)というのも、住民投票に対して国会議員団は冷めた見方をしていた。それを引き締めるために、橋下市長はスケープゴートとして上西議員を使い、党内の引き締めを図ったからだ。

「それにテレビが悪のりで乗っかり、上西議員は大バッシングを受けることになってしまいました」(同)

ところが、そんな状況にもかかわらず、大阪の世論は少し違っていたようだ。
「騒動後のGWに、初めて地元入りした上西議員には同情の声が多かったとか。"橋下が維新の会の引き締めに彼女を利用した"ということを、府民は見抜いたんでしょう」(前出の記者)

まさに"策士、策に溺れる"――。

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