居眠りも仕方なかった!? 雨の日に眠くなる医学的な理由の画像
居眠りも仕方なかった!? 雨の日に眠くなる医学的な理由の画像

梅雨が明けたのか明けてないのか、それでも夏は近づく。高気圧は気持ちがいい。一方、雨や曇りの日はやたらに不機嫌になる人もいる。別にこれは空の様子が重苦しいから気分が塞ぐというわけではなく、単純に気圧の問題。能天気なお父さんたちにはあまり関係ない話だが、若い女性陣はけっこう気圧の影響を受けるので要注意だ。お父さんやお母さんはそもそも血圧が高い(30才以上の男性は50%、女性は40%が高血圧もしくは高血圧予備軍)ので、気圧の影響を受けていても気づかないのだ。

気圧が下がると血管もそれに伴って膨張する。気圧はようするに空気の圧力。圧力が下がるから血管を押す大気の力が弱まり、血管は膨張、血圧も下がる。大気圧の影響を人体が受けるというのもピンと来ない話だが、高山病を考えればいい。高い山に登ると気圧が下がり、頭痛や吐き気に襲われる。血管が膨張したために、脳が圧迫されて頭痛が起きるわけだ。程度の差はあれ、高山病と同じことが低気圧下では起きるのだ。

気圧が下がるということは高山病と同じく、空気中の酸素が少ない状態になる。酸素が少なくなれば、低酸素状態でも活動できるように体の中はペースダウンする。血圧以外にも血糖値や心拍数が下がり、体が休息しようとする。天気が悪いと妙に眠くなるのはこのせいだ。雨の日に眠くなる人は、サボり癖が出てきたわけではなく、生理作用のせいだ。
高血圧の人は影響を受けにくいが、更年期の女性は例外。神経がダウンするため、普段から自律神経に負担がかかっている更年期の女性はその影響をモロに受ける。また花粉症やぜんそくなどアレルギー疾患がある人も影響を受けやすい。低気圧になると免疫物質のヒスタミンの分泌量が増え、アレルギー反応が亢進(こうしん)するためだ。

低気圧になると体調にどのような変化が起きるのかを理解しておけば、普段から睡眠をよくとる、低血圧を改善するなどの対処をしておくことができる。夏から秋は台風などで急激に気圧が下がる日が増える。日常的な健康管理を怠りなく。

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