データ予想 須田鷹雄
臨戦過程○サトノギャラント


関屋記念はサマーマイルシリーズの一戦だが、先に行われた中京記念とはまったく趣が異なる。昨年の関屋記念では中京記念組が2頭馬券に絡んだが、クラレントは中京記念8着→関屋記念1着、サトノギャラントは7着→3着だった。他に、このステップで馬券に絡んだ馬には3年前のエーシンリターンズがいるが、こちらは14着→2着だった。

反対に、中京記念で馬券に絡んだ馬が関屋記念に出走したケースはこれまで4例あるが、関屋記念では3頭が2ケタ着順で、残る1頭は8着。両レースは同じ距離、同じGⅢでありながら、好走馬が入れ替わる関係になっている。

中京記念がハンデ戦で関屋記念が別定戦だからというわけではない。先に挙げた計7頭のうち5頭は両レースでの斤量が同じで、残る2頭も1キロ違いと0・5キロ違いだった。
好走馬が入れ替わるのは、やはり路面と坂の影響だろう。中京は時計が掛かるのと坂もある。一方で新潟は高速馬場で平坦だ。さらに新潟外回りは直線がかなり長いので各馬とも溜めていく傾向にあり、そのため極端な瞬発力勝負になりやすい。

01年の改修後、残り400~200メートルのラップが11秒かかったことは1回だけ。
残り13回はすべて10秒台で、08年に至っては10秒フラットだった。
また、14回のうち9回は、一般的に最速ラップとなるスタートから200~400メートルの1Fではなく、残り400~200メートルの1Fがレース中の最速ラップとなっている。

このようなレースには得意、不得意が出る。関屋記念で1~3着だった馬たちがそれまでに走った全レースを集計すると、勝率23・2%・複勝率50・8%。そのうち新潟の外回りでは勝率40・5%・複勝率73・0%。両者は同じクラス同士を対象にしているわけではないが、それでも「新潟外回巧者」が有利である様子は読み取れる。

今年の想定馬で新潟芝外回りの着度数が良いのは★アルマディヴァンなのだが、同馬の好走歴は1000万条件以下ばかりのうえ、中京記念の2着馬。そこで◎サトノギャラントから入る。昨年の3着馬だが、今年は臨戦過程が異なり、安田記念から直接ここへ。この「安田記念→関屋記念」という使い方は、過去に成功率が高い。今年は昨年よりもさらに良い結果が望めそうだ。

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