死の可能性も!「目」にあらわれる重大疾病のサインの画像
死の可能性も!「目」にあらわれる重大疾病のサインの画像

年齢を重ねると視力が落ちてくることが多い。なぜ加齢によって目が悪くなるのか? それは目が酷使される器官だからだ。

実際に目は頭部のなかでも最もエネルギーを消費しており、そのため栄養を届けたり老廃物を運ぶ毛細血管がびっしりと張り巡らされている。それだけに目は敏感な器官であり、体の異変が目に反映されやすいのだ。

1:目が疲れやすい、ぼやける→【肝臓疾患】
漢方では「肝は眼に開孔す」といい、目と肝臓は密接な関係があるとしている。これは、目は血液を大量に必要とするため、「血の貯蔵庫」である肝臓の状態が目に映し出されるから。血液中の老廃物の分解、解毒、浄化という肝臓の働きが鈍ると目の栄養状態も悪くなり、目の疲れやぼやけ、かすみ、視力低下、さらにはドライアイといった症状があらわれる。さらにその状態が続くと、目のまわりにクマやくすみ、シワができたりする。目は心の窓ならぬ、肝臓の窓である。目の異常はまず肝臓疾患を疑ってみよう。

2:白目が黄色くなる→【黄疸】
黄疸で白目や皮膚が黄色くなるのは、胆汁に含まれているビリルビンという黄色い色素成分によるもの。肝臓から十二指腸へ運ばれる胆汁の流れが悪くなり、ビリルビンが血液中に吸収されて、高ビリルビン血症になる状態が黄疸である。高ビリルビン血症は肝臓による場合と、肝臓以外の病気の場合とが考えられる。肝炎、肝硬変、肝臓ガン、胆石、胆のう炎、すい炎、すい臓ガンなど、さまざまな病気が疑われるので、白目が黄色くなったらただちに専門医の診察を受けてほしい。

3:まぶたの片側が重い→【脳卒中】
脳出血や脳梗塞のことを「脳溢血」ともいうように、脳卒中のおもな原因は「脳に血が溢れる(あふれる)」ことである。つまり高血圧だ。脳のある上半身に血液が集中するのは、下半身の衰えが要因の一つとなっている。下半身の筋肉が弱り、毛細血管の数が減少すれば、そこにストックされていた血液は上半身に移動せざるをえなくなり、高血圧となる。そして、高血圧が極まると脳に血液が上昇して、脳溢血を起こすのである。まぶたの片側だけが下がる状態を一側眼瞼下垂といい、くも膜下出血、脳梗塞、脳炎、脳腫瘍などが疑われる。すぐに脳神経外科へ!

4:眼球が飛び出し、まぶたが閉じにくい→【甲状腺機能亢進症(バセドウ病)】
バセドウ病とは、必要以上に生産された甲状腺ホルモンが血液中に大量に流れ、全身の新陳代謝を異常に活発化させる自己免疫疾患である。目が飛び出す、甲状腺が肥大する、頻脈が三大特徴。そのほかにも、暑がり、だるい、微熱、体重増加・減少、不眠、イライラ、集中力低下、むくみ、息切れ、発汗、脱毛、筋力の低下、骨粗鬆症、血糖・血圧上昇、肝障害などさまざまな症状が出る。眼球突出によって、角膜が傷つきやすくなり、結膜が充血したり、あるいは物が二重に見えることもある。

5:まぶたが硬くなる→【緑内障】
緑内障は眼房内部で水晶体を洗浄している房水がスムーズに排出されずに溜まってしまうことでおこる病気。眼圧が上昇することにより、視野神経が傷つき、視野が狭くなる。一度失った視野は二度と回復しないので、失明の原因となる。かつて日本人の失明原因は糖尿病網膜症が一位だったが、現在では緑内障がトップである。近年では40歳以上の17人に一人が罹患しているといわれている。緑内障は20~30年かけてゆっくりと進行し、気づいたときには手遅れというケースも多いのでご注意を。

6:ものもらいができやすい→【免疫力低下】
ものもらい(麦粒腫)は、まつげの根元から黄色ブドウ球菌などの化膿菌が侵入しておこる感染症で、傷みや発赤、はれ、むくみなどを伴う。まぶたの不衛生、過労、過度な飲酒、コンタクトレンズの汚れなどが原因となるが、繰り返し発症するようだと、体の免疫力が落ちているサインのこともある。

7:角膜の外輪が変色してきた→【動脈硬化】
心臓から全身に血液を送り込むの血管が動脈。動脈硬化とはその動脈の内側にコレステロールや老廃物などが溜まり、動脈が硬くなって血流がスムーズにいかなくなる病変である。進行すると狭心症、高血圧など循環器疾患のほか、全身にさまざまな障害がおこる。以前は、角膜の周りにできる環状の白い輪は「老人輪」と呼ばれ、老化現象とされてきた。しかし、この輪は子どもにも発生する例もあり、最近の研究でコレステロールの沈着であることがわかった。血管の内側のコレステロールの沈着、つまり動脈硬化のサインでる。また、動脈硬化は耳たぶの動脈にも影響がある。上の目の症状のほかに、耳たぶがシワになったら用心しなければならない。

目の疲れ、かすみ目、トリ目、ドライアイといったよくある目のトラブル。それ、実は重大な病気のサインかも!?

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