データ予想 須田鷹雄
2011年の4月に始まってから、3年半。この間、多くの億万長者を世の中に生み出してきたWIN5。100円で最高6億円が当たるという、まさに夢の馬券だが、5レースの1着馬を当てなければならず、なかなか手を出しづらい読者諸兄も多いだろう。
そこで今回、本誌は過去に2500万円を的中させた須田鷹雄氏に、WIN5的中に導く騎手の見分け方を伝授してもらった。
WIN5を単純フォーメーションで買う場合、どこかを絞ってトータルの買い目点数を減らしたいものである。多くの人は、いずれか一つのレースを1番人気馬の一点突破で……と試みるだろうが、工夫が必要だ。
「大丈夫そうな馬で一点突破」というのは誰もが考えることだけに、単勝人気<WIN5人気となりやすい。突破できても、買い目全体の期待値が下がってしまう。オススメは、1レース目に単勝2倍前後の1番人気馬がいる場合、そこを一点突破にすることだ。
「最初のレースで、いきなりハズレるのは嫌」という心理が働くので、1レース目で複数頭指名するファンは多い。1番人気のほうが相対的にお得になるのだ。問題は、一点突破を試みたとして本当に突破できるのかだ。そこで今回は、単勝2.5倍以下に限定した、コース別勝率を調査してみた。1レース目に設定されることが多い中央4場について、単勝2.5倍以下の馬が勝ちやすい、つまり人気馬にとって紛れが小さいコースは、どこなのか?
人気馬が勝ちやすいコース10
紙幅の都合もあるので細かいところは省くが、2011年以降の全レースを対象にすると、該当馬50頭以上のコースで、その勝利が一番高いのは京都芝1200メートルで、54.1%。次が京都芝1400メートル内回りで51.9%。ただし、WIN5対象レースは少なくとも特別レースだから、1400メートル内回りで組まれることはほとんどない。
勝率順では以下、東京芝2000メートル、阪神芝1800メートル外回り、中山芝1800メートル、阪神芝2000メートル、京都芝1800メートル外回り、阪神ダート1800メートル、京都芝2000メートル、東京ダート1600メートルと続き、ここまでがベスト10である。これらのコースでは一点突破が狙いやすい。
反対に東京ダート1300メートルは該当馬の勝率が22.2%しかないし、東京、中山、阪神の芝1600メートルと東京、阪神の芝1400メートルは勝率が35%以下。前述した良いほうの10位が勝率42.8%。
35%と42%は、それほど違わないように見えるかもしれないが、42÷35=1.2で、2割もパフォーマンスが違うのだ。
正確には各コースのフルゲート頭数や平均出走頭数も考えなくてはならないが、今回は「1番人気馬」といった人気順ではなく、単勝オッズで検索対象を決めているので、ある程度、このまま参考にしてよいと思う。レースを絞り、穴を大きく狙って高配当を目指そう。
■須田鷹雄 プロフィール
1970年東京都生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。大学在学中に競馬ライターデビュー。競馬以外のギャンブルも含めた「旅打ち」をライフワークとし、国内の全公営競技場を踏破した経験を持つ。

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