データ予想 須田鷹雄

 チャンピオンズCの歴史は浅く、中京コースの改修からも3年しか経っていない。コース適性を意識した予想よりは、JCダート時代から通算したデータで、ローテーションを意識した予想をしてみたい。同レースに向かう馬は大きく分けて2通り。ひとつは地方で行われるダートGⅠの常連、特に、そこで好走してきた馬たち。もうひとつは武蔵野S、みやこSといったGⅢを好走して勢いをつけてきた馬たちだ。今年は後者に勢いのある馬がいる。▲ノンコノユメだ。JDDを勝った後、この秋は武蔵野Sでも優勝。しかも3歳で58キロを背負う、厳しい条件での勝利。

 ただ、チャンピオンズCで3歳馬に1着まで期待するのは大変なこと。JCダート時代も含め、過去10年の3歳馬は〔21219〕。勝った2頭は05年のカネヒキリと06年のアロンダイトで、過去10年の中でも古いところである。また、JDDを勝った馬が、そのまま古馬のGⅠレベルに通用したという例は少なく、カネヒキリくらい。ゴールドアリュールでもJ Cダート5着、サクセスブロッケンが8着だった。早い馬では、直後の東京大賞典で着順を上げてくるが、年明けまでかかったり、クリソライトのように翌秋になって、やっとGⅠで連対することもある。とすると、ノンコノユメの1着付けで買うタイミングは、もっと後と見る。ここは既存勢力を◎○にしたい。◎ホッコータルマエ、○コパノリッキーだ。

 JBCでは3、1着だったこの2頭を◎、○という序列にしたのには理由がある。そもそもホッコータルマエは休み明けは走らないタイプ。さらに、当日の大井は先行馬が有利な馬場で、人気を背負い勝ちに行く競馬を捲りの形で戦ったホッコータルマエは不利だった。ただ、初手の位置が後ろになりすぎると、○に再び先着を許すことはありうる。いずれにしても、差してくる▲に対して前から競馬をする先輩の◎○が先着するという前提で考えたい。

■須田鷹雄 プロフィール
1970年東京都生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。大学在学中に競馬ライターデビュー。競馬以外のギャンブルも含めた「旅打ち」をライフワークとし、国内の全公営競技場を踏破した経験を持つ。

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