男の子を強く育てたいならココ! ママにオススメの初詣神社の画像
男の子を強く育てたいならココ! ママにオススメの初詣神社の画像

 息子には強く賢く育ってほしい! そんなママさんにオススメの初詣先をご紹介します。時は1064年「前九年の役」合戦のおり、源頼朝が敗走してこの地を訪れ、この地にて再挙の期を待つことになりました。そののち、追っ手から逃れ辿りついた京都の「男山八幡」にて戦勝祈願をしたところ見事に勝利をおさめたので、そのお礼にと男山八幡を勧請し、古殿の地にお社を建てさせた――そんな由来が残るのが、福島県古殿町にある「古殿八幡神社(ふるどのはちまんじんじゃ)」です。

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 神社そのものの名前は知らなくても、全国有数の「流鏑馬(やぶさめ)」神事が行われる場所であることを知っている人は多いかもしれません。この古殿八幡神社で行われる流鏑馬は、古式の正装をした騎士が、馬で駆けながら3つの的を矢で射落とすスタイルです。空高く矢を放つ「笠懸(かさがけ)」という神事とともに鎌倉時代より伝えられ、黄金色の稲穂が実る田園風景の中、勇壮に駆け巡る人馬一体の武技はまさに圧巻そのもの! 争いのない平和な世の中になったいまでも、訪れる人々の目を引きつけます(流鏑馬の神事は、毎年10月の第二土曜・日曜に開催)。

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 さてこの古殿八幡神社。敷地内には樹齢800年を数える杉の森が残り、訪れるだけでそのパワーに浸れるスポットとして、東北近在の人から愛されています。祀られているのは「八幡さま」「八幡神」と呼ばれて人気の高い「誉田別命(ホンダワケノミコト)」です。71歳という高齢で天皇となり、111歳(古事記では130歳)という長寿をまっとうした「応神天皇(おうじんてんのう)」を神格化したこの神さまは武神として、また男児を強く育てる神様として人気を集め、日本各地で祀られています。また、悪運を払う強さを持つ神として、病気平癒を祈願する人も後を絶ちません。古殿八幡神社のもうひとつのみどころは参道に備えられた狛犬で、これは明治から昭和中期にかけて活躍した福島県出身の石像彫刻家・小林和平(こばやしわへい)の作だそうです。

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 通常の座った形の狛犬とは一線を画すもので、躍動感に溢れているのにどこかユーモラスで、表情がとても愛らしく、福島県内外を問わずファンを集めています。自らの子供をすべて病気で失ってしまった和平の悲しみが投影されているためか、じゃれつく小さな狛犬もそれを見守る狛犬も、思わず涙してしまうほど優しい表情をたたえています。和平の親心にあやかり、子どもの健康を祈るために狛犬にもお参りする人もいるそうです。子どもたちの成長と、家内の安全を祈願するために、この冬はぜひ、福島まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

わぐりめぐみ
東京生まれ。作家・編集ライター・シナリオライター。るるぶ等旅行雑誌から職歴をスタート。ティーン、ストリート、サブカル、ライフスタイル誌等で幅広く活躍。著書に『そして、ありがとう… 犬と私の12の涙』(日本文芸社)、『B型妻VSA型夫 毎日がグチLove』(笠倉出版社)、共著に『ミニチュアダックスフントの洋服屋さん』(実業乃日本社)等がある。

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