炭酸泉に炭酸水… 「炭酸」はどうしてカラダの健康に効果的なの?の画像
炭酸泉に炭酸水… 「炭酸」はどうしてカラダの健康に効果的なの?の画像

 血行が良くなる、身体が温まる、として最近人気の炭酸泉。日本では「ラムネ温泉」などと言われ、古くから人気を集めてきました。しかし、炭酸泉の効果について研究され始めたのは19世紀後半と遅く、その効果についてはまだまだわかっていないことも多いんです。炭酸泉に含まれる二酸化炭素は体内のヘモグロビンと結合、その際にヘモグロビンが結合していた酸素を離し、細胞内に新鮮な酸素を届けるために、健康に効果があるとわかってきました。どうして炭酸が身体に効くのかを説明すると、ものすご~く難しいことになるそうですが、ようは炭酸ガスは酸素より強い細胞膜透過性(肌に浸透しやすい性質)を持つため、炭酸泉に入ったり、炭酸水に触れたりすると体内に炭酸ガスが吸収されて新鮮な酸素を身体のすみずみに届ける効果が生まれます。つまり血流が改善され、代謝も改善する、というアンチエイジングにうれしい効果が期待できるのです。

 さてこの炭酸泉、日本では天然の炭酸泉はほぼ湧き出ていないのですが、化学技術が進んで人工的に作ることができるようになり、クアハウスやスパ施設などでも楽しむことができるようになりました。入浴剤でも「炭酸入り」を謳うものが発売され、中には化粧品として開発もされているようですが、その効果は……と言われると、正直よくわからないというのが本当のところです。そもそも身体に炭酸が浸透し健康に効能があると確実にいえるのは、お湯1リットルに対してガスが1g(1000ppm)程度と、かなりの高濃度で含有してなければならないとされていて、たとえ1000ppmで作ったとしても、みるみる炭酸が揮発するので実際にはその濃度での入浴はかなわないことになります(炭酸飲料のことをアタマに思い描いてください。フタを開けて放置すると、あっという間に気が抜けますよね)。

 炭酸系の入浴剤は50~100ppm程度とかな~り低い濃度の炭酸しか発生しないので気休め程度にしかならないし、化粧品に至っては長期にわたって使用するものなので、始めのうちこそ炭酸が溶けているかもしれませんが、アッという間に効果はほぼないに等しく変わってしまうのです。じゃあ、どうすればいいの!? そう思った方、答えは簡単です。そう、炭酸飲料を活用すればいいんです! コーラやビールといった炭酸を強く感じられる炭酸飲料には、約4000ppmの炭酸が含まれているといいます。つまり、フタを開けてすぐに飲めば、炭酸泉なぞ目じゃないほどの高濃度の炭酸を体内に吸収させることができるんです! 強炭酸水で洗顔したり、洗顔後の肌につけるだけでも美肌効果を期待できるので、高いお金を出してスパ施設に行くより確実にお得なんです!!

 いかがでしたか? さっそく今夜にも、家のお風呂に炭酸水を活用してまったり&風呂上りに炭酸たっぷりの冷たいビールで、身体を美しく健康的にしちゃいましょう!

わぐりめぐみ
東京生まれ。作家・編集ライター・シナリオライター。るるぶ等旅行雑誌から職歴をスタート。ティーン、ストリート、サブカル、ライフスタイル誌等で幅広く活躍。著書に『そして、ありがとう… 犬と私の12の涙』(日本文芸社)、『B型妻VSA型夫 毎日がグチLove』(笠倉出版社)、共著に『ミニチュアダックスフントの洋服屋さん』(実業乃日本社)等がある。

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