PMSに更年期…女性ならではの悩みは食事で改善できる!の画像
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 頭痛、腹痛などの月経痛に、吹き出物やイライラといった「PMS(月経前症候群)」など、女性ならば誰でもひとつやふたつ持っているのが婦人科系のトラブルや悩みです。しかも、いずれ始まる更年期障害のことを考えると、それだけで気分が落ち込むというもの。実は、こういったお悩みは日々の食べ物である程度は緩和できるって知っていましたか? ここでは婦人科系症状別に、摂りたい食材をピックアップ。すぐに試せる「ゆる薬膳」なら美味しくラクチンに健康になれちゃうかもしれません。以下は女性特有の症状別に摂りたい食べ物とその作用です。

●腹痛……フェンネルシード、シナモン、しょうが、黒砂糖、アナゴ
 インド料理店などで食後に出される(またはレジ横に置かれているシュガーコーティングされている)フェンネルシードは、お腹を温める作用があり、冷えによる胃痛やお腹のハリにもってこいです。女性ホルモンのような作用があり、月経痛の緩和にも効きます。軽く炒ったフェンネルシード、シナモン、しょうがをポットに入れて湯をそそぎ、黒砂糖を加えたスパイスティーは子宮周辺の冷えを改善します。ただし、妊婦さんやもともと婦人病をお持ちの方は、お医者さんなどにご相談くださいね。

●頭痛……冬瓜、春菊、タコ
 春菊の独特の香りが気を巡らせて、イライラやのぼせ、頭痛などを緩和します。不眠症や眠っても熟睡感がない人にもオススメです。また、タコには血を補う作用があり、貧血、冷え性、頭痛の改善に効果的です。タコは消化が悪いので、胃腸が弱い人はやわらかく煮るひと手間を。冬瓜は実よりも皮や種に効果が期待できるので、火を通し柔らかくしていただきましょう。

●吹き出物……にんじん、へちま、ゆりね、えだまめ、オクラ、さやえんどう、菜の花、梨、桃、はとむぎ、納豆、パセリ、亜麻仁(アマニ)油
 にんじんの赤はカロテンの色。肌や粘膜、胃腸や肺などを健やかに保ち、免疫力を高めます。抗酸化力も高いので老化防止や抗がん作用も。薬効成分は皮のすぐ下がもっとも多いので、なるべく皮をむかずに調理しましょう。また、さやえんどうには解毒・浄化作用があり、吹き出物や化膿した湿疹の改善に有用です。最近注目の亜麻仁油は「食べる美容液」とも呼ばれ、抗アレルギー効果やストレスの緩和も期待できます。

●イライラ……ゆりね、セロリ、春菊、ピーマン、ほうれんそう、メロン、ライチ、しそ、バジル、セージ、三つ葉、牡蠣、牛乳、紅茶、緑茶
 セロリ独特の香り成分であるアビインは気の巡りを良くします。さらに精神安定作用のあるカルシウムも多く含むのでイライラや不眠症などに効果的。特に葉の部分に気持ちを鎮める薬効が含まれているので、葉を刻んで炒め物やスープにしましょう。また、リラックス効果の高いゆりねも一緒に食べると、相乗効果で薬効がアップします。

●のぼせ、ホットフラッシュ……ナス、カブ、じゅんさい、スモモ、びわ、ホタテ、兎肉、卵、酢
 かぶにはお腹を温め、頭にのぼった気を下げる作用が。のぼせや熱のある吹き出物、イライラ、頭痛にも効果があります。ナスは身体を冷やす作用があるので、ほてりを治めてくれます。また、命の源である卵は非常に栄養価の高い食べ物です。特に卵白には、体の熱を冷ましてむくみをとる働きがあります。のぼせがある人は卵白だけのオムレツやスープなど積極的にとりましょう。

●生理不順……山芋、桃、黒豆、サフラン、イカ、アワビ、鹿肉、クコの実
 山芋は、滋養強壮を目的に薬膳でよく用いられる食材です。更年期による月経不順に悩む女性は毎日5センチほど食べてみて。また、桃は昔から女性のための果物ともいわれ、婦人科系の強い味方です。特に、桃の種の中身は桃仁という生薬になり、血の巡りをよくする作用があります。女性ホルモンのバランスを整えるので、生理不順に効果てきめんです。イカは肝臓の機能を助け、血の量を調整してくれる作用があります。また、鉄分の多い鹿肉も女性にはぜひ摂って欲しい食材です。

●不正出血……レンコン、ざくろ、イカ、烏骨鶏
 レンコンには体の余分な熱を冷まして、身体に潤いを与える作用があります。特に、レンコンの搾り汁には、鼻血や不正出血などにさまざまな止血効果が期待できます。節つきのままおろして搾り、コップ一杯を目安に飲みましょう。ざくろも効果的。女性ホルモンに似た物質を多く含み、不正出血だけでなくさまざまな更年期障害の改善の手助けをしてくれます。

 食事で体を整えることは、毎日誰にでもできる健康法のひとつです。季節、体質、体調に合わせて作っていけるのが食養生の面白いところですね! また普段から続けていくことで効果が望めます。今日からぜひ気をつけてみてくださいね。

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