古馬の重賞はレースごとに「4歳馬が強い」「高齢馬が穴をあける」などの特徴があるが、シルクロードSは、「4歳馬で勝負するのは危険、5歳馬中心に馬券を買いたい」というレースである。過去10年、4歳馬の成績は〔1・2・1・30〕。昨年は1番人気エイシンブルズアイを含む4頭が全滅。一昨年はレディオブオペラが2着したが単勝1・6倍だったことを考えると物足りない。3年前は1番人気アイラブリリを含む5頭が全滅。他に07~10年の4年連続で、「1番人気馬を含む4歳馬が全滅」という事態が起きている。

 一方で5歳馬は〔5・2・3・21〕。回収率は単勝・複勝とも114%でプラスになっている。特に注目したいのが前走でオープン特別を走ってきた5歳馬で、成績は〔5・1・2・9〕。前走で重賞を走っていた馬たちが〔0・1・0・6〕だから、格の理論は通用しないことが分かる。今年出走が想定されている5歳馬には、前走で京阪杯を勝ってきたサトノルパン、阪神カップで3着だったビッグアーサー、ラピスラズリSを勝ってきたネロといった有力馬がいる。傾向を単純にあてはめるなら、重賞を好走してきた2頭ではなく、あえてオープン特別勝ちのネロから入ったほうが良いということになる。

 少なくとも、この3頭の中では★サトノルパンの評価を1枚下げなくてはならない。実際に発表になってみないとわからないが、なまじ重賞を勝ってきたためにハンデはきっと重くなるはずだ。◎ネロと○ビッグアーサーはオパールSで対決し4着と1着、しかも当時からビッグアーサーのほうが1キロ余分に背負っていたので、勝負付けは済んでいると考える人も多いだろう。ただ当時は前半の3ハロンが32秒台という厳しいペースでネロが逃げた。流れ次第ではどうなるか分からないし、そもそも競馬は道中前にいる側のほうが穴をあけやすいものでもある。今回は△ローレルベローチェがいるが、ネロは番手の競馬もできる。

 6歳世代から1頭穴候補として▲ワキノブレイブを挙げておきたい。この馬は時計が速くなるほうが良いタイプ。スピード能力があるというよりは前が止まる展開を待つ感じなので◎よりは○と組み合わせになりやすいかもしれないが、いずれにしても複穴としての配当妙味はある。

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