フェブラリーSを予想する際には、「結局GⅠ常連組が強いことが多い」と意識しておきたい。たとえば今年の根岸Sではモーニンが人気に応えて勝った。同馬について懸念材料を挙げる人の多くは1ハロン伸びての折り合いを挙げるだろうが、それ以前の問題がある。そもそも根岸S組はあまり馬券にならないのだ。

 根岸S組は、過去10年で〔1・1・2・53〕。2012年に同組のワンツーがあったが、それを除くとほとんど馬券になっていない。単勝10倍未満に支持された馬でも〔0・0・1・7〕と連対すらない。もちろんひょっとしたらモーニンが歴史的名馬であって、このタイミングで本格化してきたという可能性もなくはないのだが、過去の事例を見るとそのシナリオに賭けて軸馬にすることはできない。あくまでヒモにすべきだろう。

 同じ重賞組ならば、むしろ東海S組のほうが面白い面はある。今のローテが確立されてまだ3回しか終了していないが、その中から何頭か馬券に絡む馬が出ている。それ以前に、一般論として競馬は距離延長で臨むより距離短縮で臨むほうが有利なケースが多い。

 しかしなんといっても、重視すべきはGⅠ組だろう。GⅠ常連組で前走たまたまGⅢを叩いたという馬も候補にはできるのだが、今年は前走G1の形にあてはまる馬が十分な数存在する。

 ◎はコパノリッキー。東京大賞典は着差のある4着に敗れたが、ホッコータルマエに完全マークされて早めに競りつぶされたものだけに、ある意味仕方ない。フェブラリーSは差しタイプより先行タイプのほうが強い傾向にあり、この馬は脚質面も条件に合う。最近はハナへ行く競馬も多かったが、1600メートルで他に逃げ馬のいる今回は、自然と道中3~4番手になるだろう。

 ○にベストウォーリア。南部杯での強さを見ると、左回りのマイル戦ではぜひ買いたいところ。一昨年はオープン特別から距離延長で臨んだので大敗もやむなし。昨年は先行馬2頭で決まったところ、中団からよく伸びての3着だった。その後逃げるレースなどもしているので、今年はもっと位置を取り、昨年より着順を上げると期待したい。

 逆に▲ノンコノユメは追い込み一手の脚質だけに、このレースの傾向とは合わない。ただ地力はある馬なので、2、3着にねじこんてくることは十分にある。

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