実が大きく食べごたえがあり、焼いても蒸しても美味しいハマグリ。ひな祭りに出されるハマグリの吸い物は、対の貝殻でないとピッタリ合わないことから、仲の良い夫婦を表わした縁起物だそうです。そんな運気も高まりそうなハマグリは、栄養価も高いのです。ここでは主な効能を3つ紹介します。
●肝機能を高める
ハマグリに含まれるタウリンが肝臓内の脂肪を外に排出する働きをし、脂肪肝を改善します。胆汁酸の分泌を増やすことで血中コレステロール値を下げ、コレステロールの増加を抑えるそうです。また、アルコールの分解を早め肝臓の負担を軽くしたり、高血圧を予防する、といった効果もあるそうです。
●貧血を予防する
鉄分が多く含まれているため、貧血予防に効果があります。不足すると、手足がムズムズしたり、固形物の飲み込みに不自由を感じたり、疲れやすくなるため、日頃から積極的に摂りましょう。
●ビタミンB12が豊富
葉酸と一緒に摂ることで、動脈硬化や心臓病のリスクを下げる働きをします。ハマグリには葉酸も含まれているため、一石二鳥の食材です。また、神経機能の維持に努め、エネルギーの代謝や脂質の代謝に関わり、美肌効果も期待できます。
そのほか、カルシウムやマグネシウム、亜鉛や銅、アミノ酸が多く含まれ、高タンパク、低カロリーの食材です。摂りにくい成分も含まれていることからできることなら普段から食卓に出したいものです。
ハマグリの吸い物の基本レシピは、(1)塩水に浸し2時間ほど砂抜きをする(2)水を入れた鍋に出汁用昆布を入れる(3)砂抜きを終えたハマグリと酒を入れ点火(4)沸騰する前に昆布を引き上げる(5)沸騰したら灰汁をとり、その間、貝の口が開いたらお椀に移す(6)汁は塩や醤油などで軽く味を調整する。これで、完成です。貝が開いたらすぐにお椀に移すのは、火を通しすぎると貝の味にエグみが出たり、身が固くなるからです。
目で楽しむということも大切ですので、ひな祭りなどのイベントには、飾り麩や菜の花、三つ葉などを添えるとよいかもしれません。縁起物であることを親しい人に話しながら食べてみてはいかがでしょうか。
長谷川正和
86年、神奈川県生まれ。男性のハンドモデルとしてコマーシャルから広告、再現VTR等に出演。物心ついた頃からお腹が弱いため、身体の「中身」のスキンケアも徹底している。