今年の弥生賞には朝日杯の1、2着馬、リオンディーズとエアスピネルが揃って登場予定。こうなると、力はあってもまだ出走権利のない馬は他のトライアルやステップレースを選ぶだろうし、頭数も揃わなくなるだろう。そのぶん、レースに紛れがなくなって、ますます人気馬には有利になってしまう。頭数減がスローペースにつながる可能性はあるが、2頭とも別にスローには対応できる馬だ。

 ファンの関心は、2頭の着順が入れ替わるのかどうかということだろう。実はこれについては手がかりとなるデータがない。朝日杯の1、2着馬が次走でまた顔を合わせるケース自体がなかったからだ。過去20世代まで遡っても、朝日杯の1、2着馬がいきなり次走で再戦したという例はない。仮に朝日杯の次が皐月賞トライアルとなる場合、スプリングSと弥生賞で棲み分けるケースがほとんどだ。わざわざ強いもの同士でやる必要もないからである。

 仕方ないので、「朝日杯で連対した馬の次走が皐月賞トライアル」というケースを取り出して、朝日杯1着馬と2着馬の成績を比較してみよう。朝日杯優勝馬がその次走に皐月賞トライアルを使ったケースの成績は〔3・1・5・4〕。朝日杯2着馬が次走で皐月賞トライアルを使ったケースは〔0・3・2・2〕となっている。朝日杯時はエアスピネルのほうが人気だったし、中山でコーナー4つの競馬を器用にこなせそうなのもエアスピネルに見える。しかしデータからは、◎リオンディーズのほうを頭付けにすべきのようだ。

 確かに考えてみれば、エイシンチャンプやロゴタイプといった人気薄で朝日杯を勝った馬も、次走の皐月賞トライアルで再び勝っている。当時とは朝日杯の施行場が違うが、それは大きな問題ではないだろう。

 3連単で◎を1着に固定し、○エアスピネルを2着か3着というフォーメーションを組むとしたら、▲以下の印はなるべく絞りたいところ。▲はやはりマカヒキ。ディープインパクト産駒で初の中山というのは強調材料ではないが、少頭数→スローとなったときにこの馬の持ち味が活きるし、○には逆転もありうる。あとは★タイセイサミットと△アドマイヤエイカンあたり。この2頭に関しては3着前提で、○が3着に落ちる(★△が2着する)ところまでは考えづらい。

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