珠城りょう「舞台を楽しめなかった」月組新トップスターの葛藤とは?の画像
珠城りょう「舞台を楽しめなかった」月組新トップスターの葛藤とは?の画像

 宝塚歌劇月組の次期トップスターに、珠城りょうが就任する。珠城は、2008年に初舞台を踏んだ94期生。研究科9年目でのトップスター就任は、天海祐希らに次ぐ歴代5番目のスピード出世だ。順風満帆なトップスターへの道のりに思えるが、本人は「舞台を楽しめていなかった」と過去の自分を振り返る。

 その落ち着きゆえか、「若手なのにフレッシュさがない」と評され、思い悩んだ時期もあった。しかし、それが自分の持ち味だと割り切った頃から、舞台を楽しめるようになったという。近年は、細身で中性的な、いわゆる「フェアリー系スター」が人気。その中で、彼女が目指した男臭く、骨太な男役像は目を引いた。

 そして今回のトップスター就任。ファンからも、「歌よしダンスよし芝居よし男役臭さよし努力家よし。立派な次期トップさん」「誰がトップになっても不安。でも珠城りょうにはそれを打ち消す魅力がある」「月組の新たな歴史に幸あれ!」「若さをエネルギーに変えて、月組を引っ張って欲しい」と祝福の声が相次ぐ。

『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』/『Forever LOVE!!』で龍真咲の卒業を見送った後、珠城りょうは9月5日付けで月組トップスターへ就任。相手役は、1期下の愛希れいかが務める。お披露目公演は、10月14日に幕を開けるフレンチミュージカルの日本初演『アーサー王伝説』。2015年に月組が初演して好評を博した『1789 -バスティーユの恋人たち-』と同じ作者による新作だ。若くして王となったアーサー王をめぐる物語が、自然と珠城りょうに重なる。

 さまざまな壁を乗り越え、歴史に残るスピードで成果を出してきた珠城りょう。これからも、マジメさを武器に、彼女にしか出来ない舞台を、男役像を創りあげていくだろう。これからの月組から、ますます目が離せない。

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