牝馬は仕上がりが早く、世代の上位陣が固まりやすいというのが私の持論。阪神JF→チューリップ賞と連続して好走した馬は本番での信頼度が高いということも、これまで書いてきた。

 ただ、今年は、この理屈を適用することができない。というのも、阪神JFの優勝馬メジャーエンブレムがチューリップ賞ではなくクイーンCを選んだ。続いて、阪神JFの2~3着馬がチューリップ賞で惨敗。まず、メジャーエンブレムの扱いから考えなければならない。一般的に関東馬が東のステップレースから桜花賞に臨むというのはリスクのあるローテーションだが、この馬の場合はすでに阪神のGⅠを勝っている。輸送やコース形態が敗因にはなりにくい。さらに、この馬を認めざるをえないのが阪神JFの勝ち方。同レースは例年、典型的な差し馬有利の競馬で、先行して残すのは簡単ではない。昨年も4、5番手にいたデンコウアンジュやキャンディバローズは掲示板外に飛んだ。それを4角先頭から押し切ってしまったのだから、能力が違うのだろう。

 ◎メジャーエンブレムでの相手には、○ジュエラーを取り、◎○が両方馬券に絡む前提の馬券を組みたい。言うまでもなく、チューリップ賞は桜花賞へのメインルート。過去20年という長い期間で振り返ってみても、前走レース別成績で他のレースを圧倒している。

 そのチューリップ賞は、勝ってきた馬だけではなく惜敗組に注目する必要がある。過去20年、チューリップ賞1着馬と2~3着馬は本番での成績がほぼ同じで、なぜか4着馬が〔3・1・0・1〕と、やたら走っている。もちろんチューリップ賞を勝つことが悪いことではないので★シンハライトも買うが、馬券上のポイントは○ジュエラー。ともにキャリア3戦だが、上積みも★より○のほうがありそう。

 ▲に、例年あまり走らないフィリーズR組からアットザシーサイド。前走は前残りの展開を差してきたし、この馬自身、1400メートルよりもマイル戦向きだろう。

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