江戸時代には、今ではありえない変わった仕事をする人がいました。有名なものでは「ガマの油売り」。侍や行者風の衣装を身につけ、切り傷やヤケドに効くという軟膏を売り歩く行商人です。商品名はガマの油ですが、ほとんどは馬の脂肪などで作ったインチキ商品だったといわれています。
他に、溶けて流れたロウを買い歩く「ロウソクの流れ買い」、馬の糞を集めて肥料や燃料にする「馬糞拾い」、葉タバコを切り刻んで手間賃を稼ぐなんて仕事もありました。
思わず笑ってしまうのが、良家の子女に付き添っていた「屁負比丘尼(へおいびくに)」です。仕事はオナラの身代わり。子女が人前で「プッ」とやってしまったとき、「申し訳ありません。私がやりました」と謝る役でした。
武士では「公人朝夕人(くにんちょうじゃくにん)」。常に将軍の側にいた役人で、普段は何もせずじっと待機しているだけですが、将軍に呼ばれるとサッと近づき、あるものを差し出す役目でした。あるものとは?
(1)タバコ(2)チリ紙
(3)しびん
答え:(3)
出題:浜川卓也