若き日のキムタクが震え上がった「恐怖の体験」の画像
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 まもなくやってくる、夏。そして、夏の暑さを吹き飛ばすための定番といえば心霊話である。実はSMAPの木村拓哉も、かつてガチで震えあがるような心霊体験をしている。

 さかのぼることおよそ20年前、それは主演映画『伊豆の踊子』を撮影していた際、あるロケ現場で起こった。その日の夜、木村にはひとり部屋が用意されていた。明朝も早くからの撮影なので、木村は急いで就寝したという。布団に横になっていると、「タタタタッ」と誰かが走り回る音がする。「共演者がまだ起きていて、走り回っているんだなぁ」ぐらいに思い、寝ようとした。

 いったんは音が止まったと思ったら、再び「タタタタッ」と聞こえる。そして次の瞬間、木村の布団の周り、畳の上を走り回る音が聞こえた。ほかの誰かが自分の部屋に入ってくるなんてことはありえない。恐る恐る閉じていた目を開くが、誰もいない。

「うわっ、これ最悪かもしれねぇ」と思いながら窓を見ると、そこには着物を着たイガ栗頭の男の子が立っていたという。木村が宿泊していた部屋は旅館の2階。旅館は川辺に建っており、カーテンと窓を開けて確認すると、眼下にはただ川が流れているだけだった。

 なんとか眠りにつくことができた翌朝、いつものように「おはようございます」と挨拶しながら現場に入ると、照明担当の男性が歩み寄ってきて「拓哉くん、昨日、何かあったかもしれへんけど、これ。とりあえずお清めの塩やから。これ舐めてから、収録しよう」と言う。

 さらにその男性から「何かあったでしょ」と聞かれ、前夜に起こった不思議な出来事を話すと、男性は静かにうなずいた。そして、そのあとの彼の言葉に、木村は背筋を凍らせた。

「うん、さっきからずっといるもん」

『伊豆の踊子』は、孤独や憂鬱な気持ちを抱えた青年が、旅芸人一座の道連れとなり、踊り子の女性と恋に落ち、やがて悲しい別れを迎えるというストーリーだ。それとイガ栗頭の少年と、なにか因果関係があるのかは不明だ。

 いずれにしろ、木村は完全に「見ちゃった」わけだ。20年経つ今でも、この伊豆の話は木村にとって忘れられない思い出となっているようだ。スタジオやロケ先では、「出ること」も珍しくないといわれている。スポットライトを浴びる華やかなスターには、霊すら惹きつけてしまうなにかがあるのかもしれない。

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