覚せい剤取締法違反の罪で起訴された清原和博(48)に対し、懲役2年6カ月執行猶予4年(求刑懲役2年6カ月)の有罪判決が5月31日に下された。3月17日に保釈されて以降、薬物依存症の治療を行ってきた清原だが、専門家によればクスリ断ちへの障壁は想像以上に険しいという。無事「番長再起」となるか。今後も世間の注目を集めそうだ。
ところでこの清原の保釈金は500万円だった。薬物事件の初犯は200万円前後が保釈金の相場だから、生涯年俸52億円の元プロ野球選手という立場を鑑みてのことだろう。ちなみに保釈金とは、裁判所に納める保釈の保証金で、証拠隠滅をしない、逃亡しない、裁判を欠席しないなど条件を守れば裁判終了後、全額返金される、いわば裁判に出席するための「人質」だ。見込まれる刑の重さや前科の有無はもちろん、被告人の経済力も考慮される。同じような事件を起こしても金持ちのほうが保釈金が高くなるというわけである。
芸能人の保釈金といえば、2008年に楽曲の著作権譲渡に関する詐欺で逮捕された小室哲哉(57)の3000万円がこれまでの最高額だ。こちらは5億円という詐取金や将来的な印税収入などが影響したうえでの高額といわれる。次点は羽賀研二(54)の2000万円。2007年、詐欺、恐喝未遂の罪で起訴され、現在も服役中だ。詐欺はなかなか値が張るようである。
2009年、麻薬取締法違反で逮捕された押尾学(38)の保釈金は1000万円だった。一緒に違法薬物を服用した女性を置き去りにし、死亡させていた保護責任者遺棄致死の罪も問われたため、通常よりも高くなった。判決は3年6カ月の実刑で、2014年末に仮釈放。2016年から都内のライブハウスなどで音楽活動を再開している。
覚せい剤の陽性反応が出るまで容疑を否認していたが、覚せい剤取締法違反で逮捕されたASKA(58)は700万円。同じく覚せい剤取締法違反で逮捕された酒井法子(45)は、、清原と同額の500万円の保釈金を払った。酒井は保釈された当日、謝罪会見を行った。
このように見ると逮捕の衝撃度と保釈金額は比例しているようである。ともあれ犯した罪はしっかり償い、更正してほしいものだ。