カラダが危険! のどが渇いても「甘い清涼飲料水」は飲んじゃダメ!?の画像
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 気温が上がってくると、気になるのが脱水症など、水分不足によって起こる危険な症状です。とくに暑い日が続いて脱水症状が繰り返されると、慢性腎疾患のリスクが増加すると言われていて、たとえ喉が渇いていなくても、定期的に水分を摂ることが推奨されています。

 この“水分補給”を「飲み物であればなんでもいいんでしょう?」そんなふうに、軽く考えていませんか。

 2016年6月に発表されたアメリカの研究機関の報告によると、脱水症状を解消するために清涼飲料水(炭酸飲料やスポーツドリンクなど糖分を使った甘味のある飲料)を飲むと、より腎臓に負荷をかけるのだそうです。その理由は、清涼飲料水に含まれる糖分です。

 糖分(砂糖、ぶどう糖、果糖など)の日常的な摂取は腎臓にトラブルを起こしやすく、タンパク尿などのリスクが多いことが分かっているのですが、喉が渇いている時に飲んでしまうと吸収力が強まり、腎臓への負担が増してしまうというのです。

 清涼飲料水に甘味をつけるときに使われる「ブトウ糖果糖液糖(高フルクトースコーンシロップ)」は、別名“異性化液糖”と呼ばれ、数多くの清涼飲料水に使われています。この異性化液糖は、トウモロコシのでんぷんを科学的に分解して作られるもので、その原料のほとんどは米国で作られている「遺伝子組み換えトウモロコシ」であり、がん、腫瘍、アレルギー、不妊症のリスクが高まるのではないかと恐れられています。

 進んでこうしたソフトドリンクを飲まないことはもちろん、小さなお子さんや、腎臓機能に不安を抱えているであろう酒好きの男性も、できる限り摂らないようにすることが大切です。

 むろん、甘い飲み物や炭酸水そのものは、ストレス解消に役立ち、美容や健康にもよい効果をもたらすことがあり、疲れを癒す効果があります。水以外の飲み物はすべて「NG!」というわけではありません。購入する際、裏のラベルをよく読み「ブドウ糖果糖液糖」と書かれたものを避けるようにしてみてください。

 また、喉が渇いている時に甘いものを飲むのを避けるだけでも、腎臓への負担を減らすことができるので、まずは水や麦茶などのノンカフェイン飲料をたっぷり飲み、体内に水分を補給してから飲む、飲ませるようにしましょう。

 ヒトは、体内の水分が1%程度低下すると「喉が渇いた」と思うそうですが、水分が2%不足すると、人体に異常を生じるレベルになってしまうといいます。つまり「喉が渇いている」ということは、すでに立派な脱水症状なのです。

 夏場は常に水のマイボトルや水筒を持ち歩き、喉の渇きを覚える前に水分を摂る、これを習慣にしましょう。

文=わぐりめぐみ
東京生まれ。作家・編集ライター・シナリオライター。るるぶ等旅行雑誌から職歴をスタート。ティーン、ストリート、サブカル、ライフスタイル誌等で幅広く活躍。著書に『そして、ありがとう… 犬と私の12の涙』(日本文芸社)、『B型妻VSA型夫 毎日がグチLove』(笠倉出版社)、共著に『ミニチュアダックスフントの洋服屋さん』(実業乃日本社)等がある。

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