安倍総理「参院選3分の2議席」確保の極秘シナリオの画像
安倍総理「参院選3分の2議席」確保の極秘シナリオの画像

『SPEED』今井絵理子の出馬くらいしか、目玉がない今回の参議院選挙。政治評論家の宇田川敬介氏はこう言う。「参院選は現時点で、自民・公明の与党だけで62(改選数121)の過半数を取れるとの予想がなされています。現議席数より、微増ということですね」 地味な印象が拭えないが、安倍晋三首相は“ヤル気マンマン”だという。「どうしても3分の2議席が欲しいんです。悲願の憲法改正には、衆参ともに3分の2以上が必要ですから」(全国紙政治部記者)

 そんな野望に燃える安倍首相を後押しするような出来事が最近、次々と起きている。まずは、あの残酷すぎる事件である。「沖縄で、元海兵隊員が女性を暴行死させた事件のことです。政府は、この件でアメリカの“遺憾の意”を引き出すことに成功しました。一方、民主党政権時代はどうだったか? 普天間基地の移設を“少なくとも県外”とぶち上げながら、アメリカに押し切られる形で、県内の辺野古移設で話をまとめてしまった。この苦い記憶がある国民は、米国にモノが言えるのは現政権しかいないと改めて思ったはずです」(ベテラン政治記者)

 これだけではない。国民が“強い日本”を求めざるを得ない事態が、周辺から押し寄せているのだ。「軍事力を拡大して東シナ海・尖閣諸島に迫る中国、排ガス不正問題で日本企業の日産を叩き、さらには、戦争の謝罪と賠償を執拗に求め続ける韓国……正直ウンザリというのが、日本人の気持ちでは?」(前同) 事実、今年1月、内閣府が行った『外交に関する世論調査』では、中国に「親しみを感じない」と答えた人は83%、韓国への同調査では65%。反中、嫌韓感情が高まっているのだ。

 しかも、今月に入って、中国の軍艦が接続水域、領海に侵入する事件が相次いで起きた。「中国海警局は幾度となく日本の接続水域を航行していますが、軍艦での侵入は初めてです」とは、官邸詰め記者。「接続水域侵入の報に、外務省と安倍総理は、未明にもかかわらず、駐日中国大使を呼びつけて強く抗議しました」(前同)と、強い安倍政権を猛烈アピール。また、韓国へも強気な姿勢を崩さない。「昨年、“最終決着”をすべく、日本と韓国は〈韓国は慰安婦の問題を蒸し返さない。在韓日本大使館前の慰安婦像を移転する。その代わり、日本は韓国に10億円を拠出して慰安婦の人道的支援をする〉という内容の日韓合意をしました」(前出の政治部記者)

「10億円で済むなら安い出費」(政界ロビイスト)と言われたほど、巧みな交渉だったという。さらに、「6月1日、自民党本部の会議で、数人の党議員から“在韓日本大使館前の慰安婦像はまだ移転されず。移転されるまで10億円を出さない”との強硬意見が噴出しました」(前同)

 日韓合意の正確な内容は<(韓国は慰安婦像を移転するよう)努力する>だったが、自民党議員は「まだ(移転の)約束が守られてないので、カネも出さない」と、吠えまくったのだ。周辺国やアメリカに対する強い態度で、国民の信頼を勝ち獲り、安倍首相は3分の2議席を手に入れることができるのか?

 だが一方で、一触即発にもなりかねない緊急事態も……。「日本側の強い抗議を受けてなお、15日、中国海軍の情報収集艦が日本の領海に侵入。これは言うならば“有事5秒前”ですね」(前出の官邸詰め記者) 強い安倍外交アピールが過ぎて有事を招くことだけは避けてほしいが……。

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