現役パチプロ・アンドレ「パチンコ事情」最前線!!
第28回 誰でも勝率がアップするパチンコ台の選び方が!?

 大当たり中にパチンコ玉が落下。落とした玉が転がっていかないよう、すかさず靴で踏んで捕獲。あとで拾うつもりが、踏み付けるだけで足つぼマッサージみたいで意外に気持ち良い。右足が終わったら左足、なんてやってる間に拾うことをすっかり忘れて帰宅するポンコツパチプロのアンドレです。

 今年はパチンコホールにとって受難の年となります。この夏から年末にかけて、ホールに設置されている「古い爆裂機種」を一斉に撤去しなければいけないからです。そのためには大量の新台入替が必要なので、予算的に苦しくなるのは明白。新台はおろか、中古台すら買えなくて設置台数を減らしたり、最悪の場合は店じまいしてしまうホールまで出てくるかもしれません。この逆境を乗り切れば、パチンコ業界は今までよりも、少ないお金で楽しく遊べるようにシフトしていきます。

 それまではホールもお客もしばしの我慢……なんて悠長なことは言ってられません。誰だって「今日こそは勝ちたい」と思ってパチンコに向かうもの。一般のパチンカーだけでなく、パチプロも同じです。

「回る釘の台を探す」とか「イベント日に並ぶ」等の立ち回りは、パチプロならではの“勝つための方法”です。しかし、わしはすっかりそういうギスギスした鉄火場がおっくうになってきましてのう。行きつけの平凡なホールで、いかに楽して稼げるか? を常に考えています。体力の代わりに知恵で対抗するのです。

 パチンコを打つとき、みなさんにも自分なりの作戦があるかと思います。ドカンと勝ちたくてMAX機種を打つ、コツコツ当てたいから甘デジを打つ、出玉も当たりもバランス良く楽しみたいからライトスペックを打つ等々、おもに大当たり確率を台選びの基準にしている人が多いのではないでしょうか。
(※大当たり確率の目安は、MAX=約400分の1、ライト=約200分の1前後、甘デジ=約99分の1)

 ところがパチプロの場合は視点が少し違います。その違いとは「スタート賞球」、あるいは「ヘソ賞球」ともいいますが、いわゆるヘソチャッカーに入ったときに出てくる(戻ってくる)玉数に着目していることです。

 今のパチンコでは「3個戻し」がほとんど。これからの新台は「4個戻し」や「5個戻し」が主流になっていきますが、その一方で昨年までに導入された「1~2個戻し」の機種もあります。実はそれらを上手くチョイスするだけで「勝率を自分でコントロール」できるんですのう。


「ヘソの戻し個数」は台でも確認可能。台の端にある性能表示に注目!! 「3&7&15」と3つ並んだ一番左の数字がそれです(数字が4つでも同様)。また、よく台間にある説明書などにも、「賞球数」として同じように記載アリ。

 
 本来は自分なりの得意機種を攻めるのがベストです。わしの好きなタイプはといえば、3個戻しでチョイ古めの甘デジスペック。出玉力と安定感のバランスがちょうど良いのですが、決してホールの花形機種ではなく店側も力を入れないため、勝てるチャンスが減っているのです。

 では打ちたい得意機種がショボい場合はどうするか。デカい勝ちは見込めなくて良いから、少額でも日当を得て帰りたい。そんなときは「スタート賞球が4~5個の機種」をターゲットにします。わしが特に最近イチオシの台は、5個戻しの『夢福神』(SANKYO)。ていねいに打つだけで、回転率がグーンとアップするからです。

 戻しが多い機種はお金の減りが少ないのが魅力ですが、出玉の爆発力に乏しいのがネック。しかし「コツコツと時間の許す限り粘る」だけで勝手に勝率が上がります。これ、ハッキリ言って決して楽ではありませんが、お金はないけど時間だけはタップリあるような場合にはベストの作戦。粘れば粘るほど勝ちへのゴールが近づいてくる“カメさん”戦法なのです。

 しかしいくら堅実な機種であっても、残り時間が少ない状況で手を出すと、かえって墓穴を掘ります。爆発力に欠けるので、一度や二度当てたくらいではチャラどころか傷口を広げるだけ。長い時間打てない場合や、負け試合で一発逆転を狙うときに取る戦法は「スタート賞球1個戻し」の機種での短時間勝負。ライトスペックの『宇宙戦艦ヤマト ONLY ONE』(SANKYO)、甘デジなら『聖戦士ダンバイン』(Sammy)とか『機動戦士ガンダム V作戦発動』(SANKYO)などを狙います。

 これら1個戻しの台は、お金の減りが早いというリスクがありますが、少ない投資でビッグチャンスに賭けたい、短時間で結果を出したい、そんな背水の陣でも逆転可能な“瞬発力”を備えています。ただし深追いは禁物。瞬発力はピカイチでも、スタミナ力には欠ける“ウサギさん”戦法だからです。

 このように「ヘソの戻し個数」だけでも、台の特性を掴むことができますし、攻め方の軸にすることまで可能なんですのう。これからは、台の大当たり確率ではなく「戻し個数」にも注目してみると、ムダな投資や余計な負け試合を減らせるかもしれません。ちょっとだけ覚えておくとええですよ♪

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