サマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念が8月14日、新潟競馬場で行われる。第1戦の中京記念は7番人気のガリバルディの差し切り勝ち。2着は好位から一旦、抜け出したピークトラム、3着は4角最後方から追い込んだケントオーだった。

 勝ち馬の勝因はインが荒れ、アウト差しが利く馬場になっていたこと。何より土日で9勝と大暴れした福永の好騎乗が勝利に貢献したといえるだろう。そのガリバルディは秋のG1、マイルCSを目指して回避の予定だが、関屋記念は中京記念時に当欄で強調していたピークトラムを、もう一度狙いたい。

 2着に敗れたが、レース内容は間違いなく主役だった。スタートを決めて好位3番手につけると、4角も楽な手ごたえで直線へ。残り100メートル付近では完全に抜け出していた。そこを勝ち馬の強襲に遭ったわけだが、着差はわずかコンマ1秒。敗れてなお強しのレースだった。

 今年の3月に現在の橋口慎厩舎に転厩。コース追いを主体にした仕上げもプラスに働いて、前走までの4走が1、4、1、2着。準オープンの壁を突破し、オープンで初勝ち。重賞でも初連対するなど充実一途。地力強化ぶりはやはり本物だった。この中間も順調に調教を消化している。コースは新潟に替わるが、春のオープン特別で現実に勝っている舞台だ。今夏、主戦場が小倉の小牧も当日は遠征予定で、前走を教訓に今回はきっちり抜け出してくるだろう

 ライバルはガリバルディのような瞬発力型の差しタイプか。関東馬では今年のダービー卿CTで初重賞勝ちしたマジックタイム。関西馬では中京記念で勝ち馬と並ぶ最速上がり、3F33秒6で追い込んだケントオーが怖いが、もう1頭穴馬にマジェスティハーツを上げておきたい。

 前走の七夕賞はまったく見せ場のない12着に敗れた。「内にもたれてハミを取らなかった」とは陣営だが、これはあらかじめ考えられたこと。当週の追い切りでは内にもたれて内ラチから離れなかった。時に見せる悪癖だが、今回は右回りから、得意の左回りに替わる。コース替わりで大駆けがあっても驚けないタイプである。

 現実に新潟では過去4度重賞に挑戦して2度の連対があり、そのうちの一つが昨年の関屋記念。勝ち馬レッドアリオンとコンマ1秒差の競馬をしている。そして、当時の上がり3Fは驚異の32秒4だった。人気的に思い切ったレースができるだけに怖さが増す。

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