スプリンターズSから見て直近のステップレースはセントウルSだが、今年はGⅠ馬のビッグアーサーが勝ってきたので、人気の盲点になりようがない。では、他のレースから来る馬がセントウルS組に比べて劣るかというと、そんなことはない。

 キーンランドC組はほぼ同レベルの複勝率を維持しているし、該当頭数こそ少ないが、北九州記念組(セントウルSを挟まず直行で来る馬のみ)は、過去10年で[2・0・1・7]と10頭中3頭が馬券に絡んでいる。単純に考えると北九州記念から来るベルカントがよいのではということになるが、今年の場合は、もう一つ考えなくてはならない要素がある。逃げ・先行タイプがやたらと多いことだ。

 前走か前々走で3角を先頭か2番手で回っている馬を登録馬中から探すと、アクティブミノル、シュウジなど9頭もいる。この中にはたまたま前に行っただけで本来は差しタイプのサクラゴスペルやスノードラゴンも含まれるが、一方で前々走が直線競馬、前走が通過順3-2のベルカントは含まれていない。

 そこへきてビッグアーサーが再び前づけするようなことになると、レース前半はかなり忙しくなるだろう差しに構えることのできる馬を馬券の中心に据えたほうが、安心感がある。そこで、◎ブランボヌールから入ることにした。キーンランドCを5番手から差し切ったように、前述したニーズに合う脚質である。

 時計は詰めなくてはならないが、3歳馬なので伸びしろも残している。一番の魅力は斤量で、3歳牝馬だからメンバー中、最も軽い。性別による負担重量差は各馬を公平にする機能を持つが、力量差のないスプリント戦だと、効きすぎることも。アストンマーチャンが勝った2007年が、それに近いイメージだ。

 ○レッドファルクス以下も差しタイプ重視で。▲ビッグアーサーも、ここで勝つためには前走のような積極策ではなく、控えていったほうがよいと思う。

本日の新着記事を読む