毎日王冠はマイラータイプでも中距離タイプでも出走できる1800メートル戦だが、馬券上のポイントとなるのは距離適性ではなく「格」だと思う。過去10年の出走馬を前走レース別に見ると、好走馬のほとんどは春G1、札幌記念、エプソムCのいずれかから来ている。ただ、[2・0・1・8]のエプソムC組は勝った2頭が、いずれも毎日王冠1番人気。ダークシャドウとエイシンヒカリという後のG1連対馬で、両馬の本格化タイミングがたまたま、ここに当たったという印象。2頭とも当時4歳馬だったし、このパターンを狙うなら、若くて将来性のある馬にこだわるべきだろう。

 今回、春G1組というと、まず宝塚記念からステファノスとアンビシャス、安田記念からロゴタイプやリアルスティールなどがいる。さらにエプソムC組で若くて将来性があるといったら、ルージュバックだ。

 一番格上なら、ドバイターフを勝っている★リアルスティールだろう。安田記念はひどい掛かり方で大敗してしまったが、休んだことである程度、気性面もリセットされているはず。能力だけなら一歩先を行っている。ただ、気になるのがデキ。週刊誌で当日のデキを心配しても仕方ないのだが、ノーザンファームしがらきから栗東トレセンに戻った時点で538キロと、安田記念時より40キロ重い。もちろん絞れてくるだろうが、それでも2ケタの馬体重増が予想される。

 ならば、宝塚記念組から◎ステファノスに期待したい。天皇賞・秋やクイーンエリザベス2世Cで2着しているように、地味ながら実力は十分。宝塚記念は合う馬場ではなかったが、それでも5着と掲示板は確保した。

 昨年のこのレースでは7着に敗れているのだが、当時33.2秒の上がりを使っても届かなかったのだから、あれは能力というより展開の問題。当時6着の▲アンビシャスも同様で、差しの届く流れなら十分にチャンスはある。

 ○にルージュバックを取る。トレセン調整か外厩調整かと馬の居場所ばかりが話題になってしまう馬だが、この馬はコースのほうが重要なテーマだろう。

 ブレーキを踏むことなく伸び伸びと差し脚を伸ばせることが重要で、実質ワンターンのこのコースは向いている。脚質的に勝ち切れない可能性はあるが、上位食い込みが期待できる。

本日の新着記事を読む