佐賀県北部の街・唐津市に「ボートレースからつ」はある。唐津湾に流れ込む松浦川河畔に設営された人工プールを競走水面としており、スタート地点ではよく追い風が吹く、インが有利なコースとして知られている。

 そんなレース場で10月18~23日にかけて、「G2唐津モーターボート大賞」が催される。同競走は、優秀な女子レーサーが多数出走することで知られ、ボートレース大村での12年の開催では、宇野弥生が優勝し、大会史上初の女子選手による優勝という栄誉を得た。

 さて、今大会の優勝候補一番手は篠崎仁志。最近絶好調のイケメン選手で、9月の多摩川周年記念での優勝は記憶に新しい。他にも田村隆信、濱野谷憲吾など優勝候補に挙げるべき男子の強豪選手は多いが、女子選手にも有力な選手がいる。女子賞金ランキング上位の2人、小野生奈と竹井奈美だ。小野選手はただいま絶好調で、10月の「津ヴィーナスシリーズ」を優勝したばかり。竹井選手も同競走で準優勝を飾るなど、好調を続けている。

 ところで、九州男児という言葉がある。勇気と決断力がある男らしい人物のことを指すらしいが、実はアタシはその九州男児だが、気は小さいし、決断力もない。それでいて、そんな自分を人には知られたくないと思っている。

 そんなアタシの欠点が、ある夜、見事に現れたことがあった。深夜、妻と約束した時間より数時間も遅く帰宅したときのこと。鍵のかかったドアを最初は拳でドンドンと強く叩いていたが、そのうち人差し指でトントンと小さな音でドアを叩くようになった。深夜、男が指先で弱々しくドアを叩いている様はみっともない光景だが、ある作家の短編集を読んでいたら、妻に扉を開けてもらうために、トントンと指で弾く夫の様子が描かれていた。「アタシと同じような男がいるんだ」とホッとしたことを覚えている。

 それにそもそも、九州の女子はたいてい気が強い。九州でも男より女。そういう意味でも、女子レーサーを応援するほうが賢い! 篠崎選手も、小野選手も、竹井選手も全員、福岡支部所属である。

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