「食べたらカラっ!」お口の辛さを、すぐ和らげる方法とは?の画像
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 とうがらしを使った料理を食べたとき、水を飲んでもからさがひかず、牛乳を飲んでみたら落ち着いたという話を聞いたことはありませんか。なぜ水ではなく、牛乳を飲むとからさが和らぐのでしょうか。

 とうがらしに含まれるからみの成分は、カプサイシンといいます。このカプサイシンは脂溶性で、文字通り脂に溶ける性質があります。だから水を飲んでも、からみ成分は洗い流されにくいのです。冷水は口の中が冷えるので、一瞬からさを紛らわせますが、またすぐにからさを感じます。水よりもぬるま湯を飲むほうが、多少の効果はありますが、流れたからみ成分が喉などに残る可能性があるので、ゆるま湯は飲むのではなくて口をすすぐのに使うとよいかもしれません。お湯の温度が高いと、痛覚がより刺激されるのでご注意を。

 牛乳を飲むとからさがひくのは、乳製品に含まれるたんぱく質のおかげだそうです。乳製品に含まれるたんぱく質成分の一つ、カゼインは、カプサイシンと結びつき、中和に似た働きをします。インドカレーのお店にラッシーがあり、メキシコ料理にサワークリームがあるのも、からさを中和するための生活の知恵なのかもしれません。

 カプサイシンは脂溶性なので、マヨネーズやアルコールもからさを和らげるのに効果的です。ただ、アルコールは消化器官に負担がかかるのでほどほどにしておいたほうがいいでしょう。アルコールの中でもビールやソーダ割りは炭酸が含まれているので、かえって刺激になり、痛みを感じるかもしれません。ちなみに、わさびのような揮発性のからさには、炭酸も多少効果があります。それよりも簡単なのは、鼻から空気を吸って口から出すと、わさびのからさは緩和されます。

 他にからさを抑える方法は、ぬるいコーヒーや日本茶を飲む、酸味を感じるものでからさを紛らわせる、砂糖やはちみつを舐めるなどがあります。ただし、人によって効果の感じ方は違うようです。からいものは食欲増進や、発汗、代謝促進など、体が温まる効果も期待できますが、何ごともほどほどが肝心。食べ過ぎると内臓に負担をかけてしまいますので気をつけましょう!

長谷川正和
86年、神奈川県生まれ。男性のハンドモデルとしてコマーシャルから広告、再現VTR等に出演。物心ついた頃からお腹が弱いため、身体の「中身」のスキンケアも徹底している。

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