いつの間にか堅いG1になっていた天皇賞・秋。過去10年の1番人気馬は[4・2・2・2]で、馬券に絡まなかった2頭も掲示板にはのっている。全馬均等買い時の回収率も単60%・複50%で、標準的な値より、かなり低い。それだけ穴が出ていないことを示す。

 主要レースの連対馬が引き続き好走することが多いというのが、堅さにつながっている。もう一つ、天皇賞・秋につながるレースと、つながらないレースがはっきりしていることも、予想を容易にしている。

 京都大賞典組は過去10年[1・0・0・17]、オールカマー組は[0・1・0・27]で、惨敗するケースが多い。毎日王冠、宝塚記念、札幌記念で好走馬のかなりの割合をカバーするし、あとは3歳馬など変則ローテの馬を押さえれば、予想は成立する。

 ちなみに、毎日王冠、宝塚記念、札幌記念で連対してきた馬の成績は過去10年で[7・2・5・14]。半分が馬券に絡むうえ、回収率も単268%・複137%とプラスになっている。回収率はトーセンジョーダンとアグネスアーク(ともに7番人気で1、2着)が跳ね上げている面があるが、いずれにしても、このグループから選ぶのが無難だろう。

 今年は前走宝塚記念組がサトノクラウン(前走6着)しかいないので、候補は毎日王冠からルージュバック、アンビシャス、札幌記念からモーリスの計3頭になる。この3頭の行方を握るのは、海外帰りなので評価を下げて▲とするエイシンヒカリ。エイシンヒカリは逃げ馬だがスローに落とすタイプではなく、むしろ均等なラップを刻んで後ろをバテさせるタイプ。イスバーン賞の正確なラップは分からないが、香港カップもまさにそんなレースだった。

 そうなると、速い上がりを武器にする★アンビシャスはやりづらい。○ルージュバックは、ある程度は対応可能かと思うが、道中に比べ、上がりがややかかったエリザベス女王杯やヴィクトリアマイルで負けているのは、気になるところ。

 そこで◎モーリスだ。札幌記念は展開のアヤ、安田記念は掛かったところを無理に抑えたのが敗因と、はっきりしている。前走を見て、距離が微妙と考えてくれるファンがいるなら、むしろ買いやすいオッズになる。平均ペースも歓迎だ。

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