アルゼンチン共和国杯と春の目黒記念は施行条件は、かなり近いレースだが、結果は互いに違うものになってきた。アルゼンチン共和国杯のほうは過去10年全馬を均等買いした場合の成績が単44%・複54%。標準的な値が75~80%だから、これはかなり堅いレースということになる。

 ただ、人気順別成績で見ると、そこまで堅くは見えない。6番人気以下の馬も10年で9頭馬券に絡んでおり、ほぼ年イチのペースだ。ただこのレースはハンデ戦ということをファンが意識して人気割れする傾向にあり、6~8番人気くらいの馬が来ただけでは、それほど配当が伸びないという面があるのだ。

 ならば人気順以外で狙うべき馬の指標はあるか。まだぎりぎり使えるかもしれないのが前走条件戦組だ。単純に前走準オープン以下を走っていた馬で括ると[4・3・4・27]で回収率は単58%・複88%なのだが、前走条件戦で連対してきた馬に限定すると[4・3・4・14]で単89%・複134%となる。ちなみに前走2着でもここでは十分通用するので、今回のシルシ外でも直前に該当馬が登録してきたら注目していただきたい。

 ◎はヴォルシェーブ。前走準オープン勝ちで距離もこのくらいがちょうどいい。オープンに上がってくるまで時間がかかったが、もともと神戸新聞杯で掲示板に載っていた馬。大敗らしい大敗は菊花賞(11着)くらいだし、今後長めのG2~G3では上位常連になってくるかもしれない。成績が示す限りでは左回り巧者だし、ここは上位人気になっても買っておきたい馬だ。

 ○モンドインテロはこれまで2回重賞に出て馬券に絡んでいないが、クラスの壁という雰囲気はない。目黒記念にしても着差はわずか0・2秒だ。ディープインパクト産駒だが典型的な「キレないディープ」で、タイプ的に◎と組み合わせになりやすい馬だということも意識した。

 ▲シュヴァルグランは宝塚記念ではよいところがなかったが、G2レベルでは格上的存在となる。にもかかわらず、日経新春杯2着当時のハンデが54キロだから、その後のG2勝ちを加味しても極端に重いハンデにはならないだろう。この馬の問題は東京コースが初めて、さらに関東輸送も初めてということ。それさえこなせれば力で押し切るかもしれない。

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