SMAP木村拓哉「吉田羊を驚嘆させた」俳優としての“特殊能力”の画像
SMAP木村拓哉「吉田羊を驚嘆させた」俳優としての“特殊能力”の画像

 SMAP木村拓哉と共演したキャストが声をそろえるのは、木村のプロフェッショナルぶりである。この20年、出演作ではほぼ“主演”を務めている木村は、まずスタッフの顔と名前を全員覚えるという。現場では、「照明さん」などの肩書きではなく、かならず「○○さん」など、名前で呼ぶように心がけているそうだ。スタッフ同士が名前を呼んでいるのを聞いていて、自然に覚えるというからすごい。

 そもそも木村の驚異的な暗記力と、集中力は以前から評判だ。共演者やスタッフらは「木村さんは現場に台本を持ち込まない」と証言している。テレビシリーズから映画になり、大ヒット作品となった『HERO』(フジテレビ系)でも、ほとんどの現場で台本を手にしていなかったという。

 2014年の『HERO』第2シリーズの最終回では、木村演じる久利生公平が法廷に出廷するクライマックスで、長ゼリフ、長回しの超難所といわれるシーンがあった。ところが木村は、リハーサルから1回もNGを出さず、完璧にこなし、スタジオにいたすべての人たちを驚嘆させたという。

 同ドラマの収録時期、ちょうどSMAPは『武器はテレビ。SMAP×FNS 27時間テレビ』(フジテレビ系)で、初の総合司会を務めることが決まっていた。過酷なドラマ撮影と、『27時間テレビ』の準備は、ほぼ同時進行だった。くだんの法廷シーンの台本は、『27時間テレビ』の数日前に完成。収録日は、『27時間テレビ』直後だったため、ドラマのキャストたちは「いつセリフを覚えるんだろうね」と心配していたそうだ。以前、稲垣吾郎も「あんまり木村くんが(セリフを)覚えたりとか、移動中に作業しているのって、見ないね」と語っていた。

 しかし木村は、当日にはすべてを頭に入れて、撮影に臨んだらしい。驚いた吉田羊が、「いつ覚えたんですか?」と聞くと、『27時間テレビ』で30分間アニメ放送で休める時間があり、「そのとき」だと平然と答えたという。

 木村はドラマ撮影の際、ほとんど個室の控室にいないことでも有名だ。キャストやスタッフが休憩をする「前室」と呼ばれる場所におり、木村がいるので自然に他のみんなもそこへ集まっておしゃべりをする。食事もみんなでとり、休憩もティータイムも、一緒に過ごす。そうすることで撮影にもすんなりと入っていけるらしい。

 セリフ覚えもそうだが、木村はなにごとにつけても行動が早い。SMAPでの歌収録でも、一番早くスタジオに入り、仕事を終えて現場を離れるのも早い。稲垣も帰るのは早いほうだが、帰りづらい雰囲気のとき、スパッと立ち上がる木村がいると、安心して後に続くことができるそうだ。

 SMAPの一員としてだけではなく、俳優としても第一線で活躍し続ける木村。そこには誰にも語らない苦労や努力があったに違いない。

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