慎吾ママ、ハットリくん、両津勘吉…SMAP香取慎吾は「キャラ憑依型」の元祖?の画像
慎吾ママ、ハットリくん、両津勘吉…SMAP香取慎吾は「キャラ憑依型」の元祖?の画像

 SMAPの中で司会者というイメージが強いのは中居正広だ。しかし、39歳でメンバー最年少の香取慎吾も、生放送の情報番組『SmaSTATION!!』(テレビ朝日系)の司会を15年続けている。中居の陰に隠れてはいるが、司会者としての才能は香取も十分に持っているといえる。そして、中居にも負けない香取の才能といえば、「自分以外のキャラになりきること」だろう。

 香取のキャラで最大のヒットといえば、2000年8月にCD『慎吾ママのおはロック』でデビューした“慎吾ママ”だろう。中居とのバラエティ『サタ★スマ』(フジテレビ系)から誕生した女装のキャラクターだ。小西康陽が作詞、作曲したこのシングルは、「おっは~!」のかけ声から始まる明るい曲。慎吾ママという親しみやすいキャラクターは子どもたちに大人気となり、CDはミリオンセラーに。ちょっとした社会現象を巻き起こし、同年の「新語・流行語大賞」の年間大賞を受賞した。翌01年には、第2弾シングル『慎吾ママの学園天国 校門編』もリリースしている。

 バラエティで育ってきたSMAPは、香取だけでなく、他のメンバーもキャラを演じることに意欲的だった。グループが歌手デビューした翌92年、バラエティ番組『夢がMORIMORI』(フジテレビ系)の1コーナーで、『おそ松くん』のパロディ“音松くん”に、当時のメンバー六人がふんし、コントを繰り広げた。音松くん名義でCDシングル『スマイル戦士 音レンジャー』もリリースした。

 その後、メンバーの中でも香取だけは特にキャラを演じる機会が多く、慎吾ママ以降も2004年には藤子不二雄Aの人気漫画を現代風にアレンジした映画『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』で主演。主人公のハットリくんを好演し、映画公開に先駆けるかたちで、主題歌『HATTORI3(参上)』をリリースしている。

 そして09年には、今年惜しまれつつ、その歴史に幕を下ろした国民的漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公“両さん”こと両津勘吉に変身。TBS系での連ドラ化にともない、両さん名義でドラマの主題歌『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のCDをリリースした。楽曲は慎吾ママのときと同様に、小西康陽が担当。東京の両国国技館でCD購入者1万人を招待したイベントも行った。

 カメレオンのようにいろいろなキャラクターを演じてきた香取慎吾。そのキャラクターの名義でCDまで出せるのは、彼自身の魅力があるからに他ならないだろう。SMAP解散後、香取は芸能活動を休止するのではないかという憶測も飛んでいる。しかし、香取にはまだまだいろいろな魅力をファンに見せてほしいものである。

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