大相撲界の超新星・石浦「体が小さいからこそ、攻めていきます!」直撃インタビュー

取材・文 武田葉月(ノンフィクションライター)

 大相撲初場所が1月8日、両国国技館で幕を開けた。入場チケットは、15日間ほぼ売り切れ状態。“若貴フィーバー”以来の相撲ブームに沸く角界に、彗星のごとく現れたのが、昨年九州場所で敢闘賞を受賞した幕内・石浦である。

 173センチ、114キロの体は、幕内最軽量。平均体重160キロを誇る幕内力士と比較すると、あまりにも小柄ということもあり、新入幕を果たした九州場所当初は、苦戦が予想された。ところが、スピーディな動きと多彩な技を駆使し、2日目から怒濤の10連勝。優勝争いに絡む活躍を見せ、一躍、ニュースターの誕生となった。

 横綱・白鵬の内弟子で、土俵入りの露払いも務める石浦は、自身の活躍をどう受け止めているのか? 最近は“平成の牛若丸”とも称される角界期待の超新星に、初場所を前に、相撲に賭ける決意を聞いた。

――改めて、九州場所での敢闘賞、おめでとうございます。10連勝で横綱・鶴竜関とともに優勝戦線のトップに立ったときは、どんな感覚でしたか?

石浦 幕内の土俵の雰囲気は独特ですし、横綱の土俵入りの露払いという役割もあって、慣れないことの連続だったんです。だから、勝ち続けていること自体が「ありえない」というか、奇跡が起きている感じでした。メディアの方には「新入幕で優勝したら、102年ぶりの珍事」などと取り上げてもらいましたが、ボクとしては「ない、ない」って思ってましたよ(笑)。

――千秋楽の栃ノ心戦のときは、「石浦コール」も起きて、館内のボルテージも最高潮でしたね。

石浦 聞こえてましたよ(笑)。でも、負けてしまって、コールに応えられなかったのが残念でした。「石浦」という四股名は、ボクの本名なんですが、珍しい苗字なので四股名として使っているんです。全国の石浦姓の人が集まる「全国石浦会」というグループでも、応援していただいています。

 大関・琴光喜、照ノ富士などを生んだ相撲の強豪校、鳥取城北高校相撲部監督(現・校長)を父に持つ石浦が、初めて相撲と接したのは5歳の頃だった。小学生になると、市内の相撲教室で本格的に相撲を始め、鳥取市立西中時代は全国都道府県大会個人3位の成績を収める。鳥取城北高校では、インターハイで団体2位、世界ジュニア相撲選手権(エストニア・ラグヴェレ)で軽量級優勝などのタイトルを獲得している。

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