この原稿を書いている時点でAJCCの想定馬はある程度そろっているものの、中山金杯組の動向が流動的なままである。ただ、AJCCにおける中山金杯組というのは、近年だとさほど重要なものではない。過去10年[2・2・1・23]で、回収率も単46%・複74%と平凡なものだ。ディセンバーSから月またぎで来た馬は[0・2・2・4]と勝馬こそ出ていないものの複勝率は50%であり、複回収率も131%と高い。

 ただ、それより強いのがさすがの有馬記念組である。過去10年は[4・2・1・9]。優勝馬を4頭出したうえで回収率は単112%・複106%と高い。有馬記念で掲示板に来るような馬がAJCCで好走するのは当然のことだが、有馬で2桁着順だった馬からもネヴァブションとヴェルデグリーンが優勝している。やはり強いところから天下ってきた馬は侮れない。

 もうひとつ好相性なのが金鯱賞組で、過去10年[2・0・2・2]。有馬記念や別定G2の金鯱賞から来た馬が強いというのは、格の重要性を物語っている。逆に中山適性で勝負するならば、ディセンバーS組のように、目立たない(重賞でない)ところから来る馬のほうが買いやすい。

 では、今年の想定馬に照らしていこう。まず有馬記念組からはデニムアンドルビーが参戦を予定していたが、登録なし。となると、次に検討したいのは金鯱賞組。今回は◎リアファルが出走を予定している。1年近い休養のあとに出走した金鯱賞だけに、5着は上出来の内容。しかも当時の馬体重は18キロ増だった。どう考えても叩き2戦目のここは上積みがあるはず。中山は有馬記念でしか走ったことがないが、前付けできる脚質だけに合わないことはないはずだ。

 ディセンバーSからは○ルミナスウォリアーが来る。関東馬のわりに中山はそれほど使われておらず脚質的にも差し寄りだが、ディセンバーSにしても2着に届いているし、最近は溜めたぶんだけ伸びてくるようにもなっている。2、3着はありそうだ。

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