今年のマイラーズカップは安田記念本番かと見まがうような好メンバーが集まりそう。昨年は3、5、11番人気での決着。一昨年は8、5、1番人気と少し荒れていた最近のマイラーズカップだが、今年人気薄馬が上位人気勢の一角を崩すのは容易でない。

 マイラーズカップの過去10年を振りかえると、5歳馬の強さが目立つ。この時期の古馬重賞は4、5歳馬が強くて6歳馬との間に差ができるのが通常だが、このレースについては5歳馬だけが抜けている。穴になっているのも5歳馬だ。

 前走クラス別成績で見ると、準オープン勝ちからの挑戦はさすがに苦しいが、オープン特別から来た馬でもそれなりに通用する。逆に前走G1組(今年最終的にいるかは分からないが)は、休み明けか距離延長(高松宮記念組)のリスクのほうが勝る印象だ。

 ローテ的なことだと、やはり休み明けはプラスとは言えず、叩き2戦目か、いっそずっと続戦している馬が良い。その間にあてはまる馬は、たまたまかもしれないが結果が出ていない。前走着順でも、オープンで連対してきた馬が引き続き活躍するか、6着以下に負けてきた馬が巻き返すかの両極端な形が目立つ。

 ただ、前走人気はあるにこしたことはない。前走オープン特別~G2組で、前走10番人気以下だった馬は[0・0・1・26]。6~9番人気も[1・1・2・24]で複回収率は44%止まり。一方、1~2番人気だった馬は[7・7・4・32]で、回収率は単148%・複143%となっている。つまり、前走人気で好走してきた馬は素直に買える。前走人気を裏切っても、よほどひどくなければ人気落ちの分だけおいしい、前走人気薄で激走しても信用しづらい、ということになる。

 今年、一番面白いのは◎ヤングマンパワーだ。5歳馬であり、前走の東京新聞杯は2番人気6着。書いてきた条件にかなり合う。その東京新聞杯だが、レース前半が49秒8に対して後半が45秒1。しかも残り3ハロンから急に加速して10.9-10.8-11.0という極端なスローペース→上がり特化のレースだった。

 キャリア3戦目以降一度もレースの上がりタイム上位3頭に入ったことのない◎にとって、東京新聞杯は適性と真逆の競馬。またスローになってしまう可能性はあるが、前走のような競馬はそうそうない。

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