キタサンブラックVSサトノダイヤモンド。2度目の対決で盛り上がる春の天皇賞だが、今回もサトノに軍配を上げたい。

 キタサンの中間気配に少し違和感がある。前走の大阪杯は貫禄の違いを見せつけたが、レース後のテンションの上がりが今回はかなり激しい。今までの休み明けより仕上がっていたせいなのか。レース1週間後の調教はキャンターが中心だが、馬場入り時はツル首状態になり、唸る感じで入場するほどだ。

 12、13日のCW調教では、追い日ではないのに16-15秒台と速めのキャンター。気合が先走っていた。イレ込み気味の状態が長引くなら調整面に影響が出る可能性がある。雌雄を決する頂上対決だ。ベストの態勢でないのなら今度も遅れを取るだろう。★とする。

 ◎はサトノダイヤモンド。前走の阪神大賞典は乗り込んでいたが、まだ9分程度の仕上がり。それでいてレースは完勝だった。「一度使えばグンと状態がアップする」はスタッフの共通した認識で、実際に気配は相当に上がっている。

 馬体に厚みを加えて、どっしりした感じが出てきたし、本格的な追い切りになった13日の2週前追いでは、追走する形からラスト1F11秒5をCWコースでマークした。この反応の早さが叩いた良化分だ。菊花賞といい、前走といい長距離への適性は現役馬でも屈指。ここが春最後の戦いなら、陣営も万全に仕上げてくるだろう。

 相手本線の○はシュヴァルグラン。阪神大賞典は完敗の2着だったが、昨秋より馬体を絞って動きやすくなっていた。13日のCW追いでは2週前時点でハードに3頭併走。長距離を意識して、さらに馬体に磨きをかけている。昨年の天皇賞が脚を余す形の3着。仕上げに熱が入るわけである。

 まだ底を見せていないシャケトラが▲。折り合いに問題がないのが魅力だ。あとディーマジェスティ、レインボーラインが押さえ。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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